なぜ横浜DeNA“三浦番長”は投打コーチ4人を配置転換しオリックスとの交流戦初戦に快勝できたのか?
この日の練習前にキャプテンの佐野が選手を集めた。 「この交流戦が浮上していくきっかけになるように」 そう短い言葉で呼びかけた。 最下位の横浜DeNAにとって交流戦は、出直し、巻き返しの場としては絶好の機会である。2019年も開幕ダッシュに失敗。4月に10連敗するなど最下位に低迷し、当時の指揮官、ラミレス監督の途中休養説まで流れたが、交流戦で10勝7敗1分けと勝ち越して4位に食い込んでセの順位も浮上。最終的に2位となりクライマックスシリーズ進出につなげた。2018年には、交流戦開始時にリーグ最下位だったヤクルトが優勝して2位まで盛り返した例もある。チームリーダーも交流戦の重要さがわかっている。 「ここまで苦しい状況の戦いが続いてきたが、交流戦で景色がガラっと変わる」 佐野は、こう続けた。 「ここからいい流れで戦っていけるようにしたい。(パには)いいピッチャーが多いことはみんながわかっている。なんとか野手全員で点をとりにいかないといけない試合が続く。こっちから先に仕掛けていけるように。受け身になりすぎないように」 まだ1勝である。しかもオリックスの今日26日の先発は、防御率2.05でパのトップをキープしている左腕の宮城である。28日からの楽天3連戦には、涌井、マー君、早川の表ローテーの3人が控えている。だからこそ三浦監督は気を引き締め前を向いた。 「この勢い、勝ちを明日以降につなげていかないといけない。いいスタートは切れたが(この勝利を明日へ)どうつなげるかだと思う」 横浜DeNAは、4月6日の中日戦以来、勝ち星から見放されている大貫が、その大切な先発マウンドへ向かう。前日取材では「オリックスは線になって切れ目のない打線。注意して攻めるピッチングができるようにしたい」と語っている。