井上尚弥、１０ラウンドスパー、闘魂重視（大橋ジム提供）

　12月24日に開催のプロボクシングスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥（31=大橋）がWBO・IBF世界同級1位サム・グッドマン（26＝豪州）戦に向け、28日、試合前としては最長の10ラウンドのスパーリングを実施。絶好調ぶりを窺わせた。大橋会長もディフエンス、ステップなど高く評価した。 【フォト】井上のスパーリングの様子、グッドマンのバキバキボディも 　先週からスパーリング相手として参加しているアマチュア全米王者ジャフェスリー・ラミドに加え、23日に来日した新たなメキシコ人パートナー２人のうちの１人、元WBCユース・シルバー　フェザー級王者クリスチャン・オリーボと大橋ジムにて各５ラウンドずつ消化したと大橋会長が発表した。 　井上は10ラウンドのスパーリングの手応えに「今日は10ラウンドをしっかりとやりきった。あのテンポで10回を進めることができれば試合はもう問題ない。あと10ラウンドを１～２回はやりたいと思っている」と気合十分。 　ラミド合流、オリーボとの初スパーリングについては「ラミドが来て対策面は全然、違いますね。イメージがしやすいので。（オリーボ選手とも）良い実戦練習ができると思う」と絶好調のようだ。 　グッドマンはプロ戦績19勝（8KO）無敗。現在WBO・IBFの２団体で世界ランク1位。26歳で初の世界戦への挑戦となる。パワーよりも、動きとスピードある連打で勝利を重ねてきた。無敗で最強挑戦者と言っていいが、下馬評では井上有利の声が多い。それについては 「周りの下馬評を意識していたら、最高の自分は作れない。自分としてはどの相手でも、死ぬ気で覚悟を持って挑んでくると思っているので。番狂わせをしてやろう、一晩で人生を変えてやろうという選手の気持ちを、自分が上回る気持ちでやらないと。気持ちの差が出ると思う。意識するのはそこですね。スパーリングの内容、もちろん対策も大事ですけど、１番は気持ちをつくりあげる。気持ちさえ作り上げることができれば、そこに隙も生まれずやることができる。問題ないと思う」 　大橋会長は今回のスパーリングについて「本人も意識している部分はあると思うが、さらにディフェンスが良くなっているね。そしてフットワーク、ステップワークも最後の10回まで良かった」と攻守共に上がっているようだ。 　チケットは既に１万枚超えも報告。24日有明アリーナ、好調の井上に、グッドマンは番狂わせを起こすことができるか。