妻の浮気?虐待?開業医の夫・85歳母の介護から明らかになった「本当の問題」
高齢者の要介護者の虐待で最も多いのは息子
洋一さんから「母が死にたいと言っている」と聞いた時は、もしかしたら妻が虐待しているのではとも考えていました。しかし妻の言葉が正しければ、それは洋一さん本人。「母が大切だ」と言いながら、自分の思い通りに動かない母に対してキレていたようです。そのことを自覚していないことが問題だと感じました。最新版の『高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等 に関する法律」に基づく対応状況等に関する調査結果』(厚生労働省)にあった、在宅介護の虐待者で最も多いのは息子(38.7%)だというのもなんだか納得してしまいます。 男性は「しょうがないですよ。離れて住んでいる場合、親が60歳くらいの元気な感覚のまま、子供の意識は止まっていますから」と笑っていました。 この日はランチが終わった後に、解散。妻は医療法人のオフィスに行き、18時に退勤。ロータリークラブの飲み会に参加し21時に帰宅。 翌日も似たような生活をしていました。相変わらず、洋一さんの母はドアのチェーンをかけており、その度に妻は叱責。もはやこれは毎日のことなのでしょう。怒鳴るするよりは別のやり方の方が効果があるのではないか、とも少し感じます。2日目はヘルパーの男性と焼肉店に行き、楽しそうに食事をしていました。男性も妻との距離感を測っているような印象もありました。
妻の「もう一つの顔」
異変があったのは、調査3日目の金曜日の夜です。妻がオフィスから17時に退勤した後、新宿方面に向かう電車に乗ります。すると、そこで20代前半の筋肉質の男性と無言で落ち合い、歌舞伎町のラブホテルへ。2時間過ごした20時に出てきて、あっさりと解散。男性の後を追うと、妻とは別の女性と新宿駅で待ち合わせて、別のラブホテルに入っていきました。おそらくプロのママ活男子か、女性用風俗のセラピストなのかもしれません。 4日目の土曜日、妻は母のマンションに立ち寄った後、銀座に行き、40代半ばと思しきイケメン男性と映画館デート。映画を観た後、明るいうちから日比谷公園まで手をカップルつなぎにして行き、ベンチに座ってお互いの体をまさぐり合いながら時々濃厚なキスをしていましたが、ホテルには行かずに帰宅。娘と地元駅で待ち合わせて、イタリアンレストランに入っていきました。 以上を洋一さんに報告すると「皆、知らない男ばかり。金は出すから、妻の行動をさらに調べてほしい」と言い、2週間の調査を行いました。 2週間の調査で、妻がラブホテルに行ったのは3回。相手はいつも同じ男性なので、調べたところ彼は女性用風俗のセラピストで、埼玉県内の実家に住んでいる大学院生でした。完全に性欲処理です。デートをしていたイケメン男性は、マッチングアプリで知り合った既婚者。しかし妻は素人男性に警戒心が強いようで、ホテルに行きかねているようでした。 妻の本命はヘルパーの男性であることは調査をしていると明らかです。お互いに距離を詰め兼ねているような甘酸っぱい雰囲気に、探偵もドキドキしてしまったほどでした。 以上を洋一さんに報告すると「妻はこのヘルパーに恋をしている」とテーブルをドンと叩いて、出ていきました。