【独自解説】次期自民党総裁に求められる資質はアメリカとの交渉力 「拉致問題」「USスチール問題」とどう向き合う? アメリカ大統領選拮抗で究極の選択 キーパーソンは2人の大使
■トランプか?ハリスか?拮抗するアメリカ大統領選
アメリカの大統領がハリス副大統領になるのか、トランプ前大統領になるのかまだ分からないわけですが、残念ながら、日本の首相の方がアメリカの大統領より早く決まるんです。ということは、トランプ前大統領になるのか、ハリス副大統領になるのか、究極の予測をしないとダメなんです。この人になったときには、こっち人の方が合うなという予測をしないといけません。
アメリカのメディアも書いていますが、ハリス副大統領が大統領になったら、結構物事を決めるのに時間がかかります。日本でいうと、どちらかというと官僚タイプで、法律家でもあるので「議会」を大事にします。「法律」にすることを大事にするし「根回し」があるので、物事スピードはゆっくりですけれども多数派を構成します。となると、この候補者の中からでも「元官僚」の人だとか、「国会の根回し長けている人」などがハリス副大統領が当選してくれるといいかなということになります。
トランプ前大統領は言うまでもなく、「ワンマン社長系独断実行型」です。ただ、この人は言ったことは全部実行しています。トランプ前大統領の気質としては「俺が全部決めるんだ。議会はもう後でいいんだ」です。そうすると今回の候補者の中で逆に「根回し下手」でちょっと「強引すぎる人」が合うと思います。
■キーパーソンは現駐日大使と前駐日大使 どう転んでもどちらかが大統領側近になる
では、この候補者たちは何を模索しているかというと、どっちに転んでもいいように、日本にいる2人の大使に一生懸命会ったことをアピールしています。2人の大使とは、民主党・ハリス陣営のエマニュエル現駐日大使とトランプ政権のときのハガティ前駐日大使です。
普段だったら別に、こういう人たちに会いましたって言いません。ところが、今回の総裁選の候補者たちは写真も公開して、「会いました」とわざわざアピールしています。例えば、小泉進次郎氏は自分のSNSに、ハガティ前駐日大使とエマニュエル現駐日大使氏に「同じ日にパーティーで会った」「携帯電話の番号も交換した」とアップしています。わざわざ公式に発表はしていませんが、分かるようにしてるわけです。2人の大使は、外務省にも行ってますし、官房長官とも会っています。
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