やる気が出ない、イライラする…深刻度を増す「男性の更年期障害」不調を一発チェンジする習慣&食材リスト
■やる気のなさの原因は男性ホルモン不足? 年齢が更(あらた)まり、再出発する時期――更年期という言葉には、そんな意味があります。女性の更年期障害は広く知られていますが、男性のそれが注目されるようになったのはまだ最近のことです。 【図表】こんな不調があったら男性更年期障害かも やる気が起きない、ぐっすり眠れない、やけにイライラする、気分がすぐれない……。こうした不調を「年のせい」と片づけている人も多いのではないでしょうか。しかしこれは、男性更年期障害の可能性を疑う必要があるでしょう。 男性の場合はテストステロンという男性ホルモンの減少が原因になることがわかっています。ただし誰でもほとんど同じ年代で閉経し、その前後に起こる不調のことをいう女性の更年期障害に対して、テストステロンの減少は、時期も度合いも個人差が大きい。そのためまさか更年期障害とは思わず、放っておかれることがほとんどでした。 そもそもテストステロンの減少が、なぜ男性の不調につながるのでしょうか。まず、みなさんの周りを見回してみてください。同年代なのに、ハツラツとしている人と、反対にすっかり元気を失っていつも暗い顔をしている人と大きく2種類の人がいませんか? テストステロンはこうした、ハツラツさを生む男性ホルモンの一種です。学校で、「男らしい肉体をつくるホルモン」と教わった人も多いと思いますが、最近の研究では、テストステロンが心身の健康にも大きな影響を与えることがわかっています。 そのホルモンが急激に減ってしまうのには理由があります。女性の更年期障害は、主にエストロゲンという女性ホルモンの減少が引き起こすもので、遺伝子や年齢のファクターが大きいといわれています。一方、男性は、何より環境というファクターがテストステロン減少のきっかけになります。 ちなみにテストステロンは、またの名を「獲物を捕るためのホルモン」。多い人はリスクを恐れず、獲物を捕ることに長けているといわれています。現代でも同様です。ケンブリッジ大学の研究によると、ロンドンの金融街で働く為替ディーラーの唾液中のテストステロンの数値を測ったところ、「テストステロンが高い人のほうが儲けが大きい」「同じ人でもテストステロンが高いときのほうが儲けが大きい」という2つの事実がわかりました。