ラミレス監督動く。横浜DeNAが”守護神”山崎の中継ぎ配置転換から三嶋新ストッパーで”G倒”…新勝利の方程式は正解か
横浜DeNAのラミレス監督が29日、東京ドームで行われた巨人戦で動いた。3-2で迎えた7回に“守護神”山崎康晃(27)を投入、スペンサー・パットン(32)を挟み、新ストッパーとして三嶋一輝(30)を起用する新勝利の方程式で逃げ切り連敗をストップ、三嶋はプロ8年目にして初のセーブをマークした。現状ベストの新布陣で“G倒“に成功したが、山崎の調子は戻っておらずラミレス監督は日替わりストッパー案を示唆するなど首位の巨人追撃へ向けてチームの不安材料は残ったままだ。
7回起用の山崎はプロ3度目の牽制球も
異様な空気が東京ドームに流れた。 横浜DeNA1点のリードで迎えた7回。途中出場のパーラからトップへ帰る打順で“守護神”山崎の名前がアナウンスされたのである。ここまで1勝6敗と巨人に大きく負け越しているラミレス監督が動いた。26日の広島戦で救援に失敗。3敗目を喫し防御率8.74と“悩める守護神“をついに配置転換したのだ。 山崎の表情には悲壮感が漂っていた。先頭のパーラをツーシームで投ゴロ。続く代打の重信もツーシームで打ち取ったが、ショートへのボテボテの打球が、不運にも内野安打になった。快速の走者を出して丸を迎えカウント2-2から山崎はプレートを3度外す。そして一塁へ牽制球を投げた。 山崎は「打者に100%集中したい」との理由から”牽制封印”をポリシーとしてきたが、6月27日の阪神戦でプロ6年目にして封印を解き、2度牽制をしている。この時、リズムを狂わせたかのようにサンズに逆転3ランを浴びた。 この日は、プロ入り3度目の牽制。不穏な空気が流れ、次の5球目に仕掛けられた。丸はツーシームで三振に斬ったが、高城の送球が逸れて盗塁を許した。二死から同点の走者を得点圏に背負うことになり、坂本に対しては初球のツーシームがひっかかってワンバウンドの暴投になりさらに走者を三塁に進めてしまった。 復調気配にある坂本への勝負球はツーシーム。落ちが甘く危ないボールだった。しかし、力んだ坂本が打ち損じてくれた。センターの梶谷は定位置でフライをキャッチした。3年ぶりの中継ぎ登板を無失点に切り抜けた山崎は、まったく表情を変えなかった。 ラミレス監督は、試合後、山崎の配置転換についてこう説明した。 「試合前に決めた。いつもよりプレッシャーの少ないところでしっかりと投げてもらいたかった。彼はいい仕事をしてくれた。彼にとってもチームにとっても良かった」