ブガッティのアイコンモデルをテスト!ハイパーカーの先駆け「ブガッティEB 110 GT」のドライビングレポート!
しかし、今日は1台の車を見に来ただけだ。清潔に保たれた工房に、お目当てのシルバーの「ブガッティEB 110 GT」がある。建築家ジャンパオロ ベネディーニがデザインしたこのスーパースポーツカーは、デビューから33年経った今でもまるで宇宙船のようだ。
同じデザイナーによる車と工場
ベネディーニは「EB 110」のデザインだけでなく、「ファブリカブルー」と命名されたカンポガリアーノの工場の設計も担当した。つまり、クルマと本社は同じペンから生まれたのである。当時、ベネディーニは、「イタロ ブガッティ」のデザインを担当したマルチェロ ガンディーニをも凌駕していた。最終的に、アルティオーリはベネディーニの提案を採用した。彼が「EB 110」でどのような素晴らしい成功を収めたかは、何年もたってから明らかになった。「EB110」がH認可(クラシックカーライセンスナンバー)を得てすでにドイツで走っているなんて、私には考えられないことだ。 ブラーゴで買ったミニカー、クラシックなブガッティブルーの「EB 110」を今でも覚えている。小さな楕円形のラジエーターグリルは、子供の頃、私を当惑させたが、今日から見ると、歴史的な馬蹄形グリルを見事に解釈している。これにエアインテーク一体型の2つの大きな長方形のヘッドライトが加わり、「EB 110」は少々意外な、しかしいずれにせよユニークな外観となっている。
全長わずか4.40メートルの先代「ヴェイロン」と同じくさび形は、横顔に特によく現れている。これとは対照的なのが、18インチのBBS製マグネシウムホイールで、ホイールアーチに芸術品のように佇み、現在では1セット約25,000ユーロ(約412万円)もの値がつく。ちなみに、サイドウィンドウの後ろに特徴的な5つの穴があるのは、さらにパワフルな「EB 110 SS(わずか32台しか製造されなかった)」だけである。固定式ウイングも同様で、「EB 110 GT」では電動で伸縮するようになっている。一方、多数のエアベントと楕円形のテールライトを持つリヤは、必ずしもこのブガッティの最良の部分ではない。