なぜ「ランクル70」の人気は衰えないのか? 2年先まで予約待ち! 再再販モデルに乗って分かった真価とは。【試乗レビュー】
無骨なアナログ×最新装備がイイ!
「ガチャン」という鉄板らしい音がするドアを開け、Aピラーのハンドルに手をかけて「どっこいしょ」(昭和です……)と運転席に乗り込むのは、背の高いオフローダーのお約束。スターターボタンではなく、キーを差し込んで回すというエンジンスタートも昭和感満載の儀式のうちのひとつだ。 メーターは、車速、エンジン回転数、電圧、水温、燃料、クーラントなどを赤い針で示すアナログ計器の横に4.2インチTFTカラーディスプレイを配して燃費等の各種情報を表示するハイブリッド式。コラムからはえたライトスイッチはAUTOモード付きの最新のものだが、その下のクルーズコントロールレバーは前車を追従することができない単純な車速設定型だ。 硬い樹脂で成形された無骨な垂直形状のダッシュボードには、シンプルなデジタル時計と7インチのトヨタ純正ナビ(オプション)が並ぶ。その下には手袋をしていても操作がしやすいスライドレバーと回転ダイヤルで温度と風量を調節するマニュアル式エアコンパネルが、今も変わらずに装着されている。一方で、その横には最新のタイプC型USBポートが2基備わっていて、時の流れを感じさせる対比が面白い。 センターコンソールには機械式でゴリゴリした感覚を伝える6速ATのシフトレバーと、2WDと4WDのモードを選ぶトランスファーレバーが並ぶ。まさに男の仕事場(死語ですね……)。垂直で広いガラスエリアに囲まれた低いウエストラインのおかげで運転席からの視界は良く、さらに後席が1段高くなっているので、どこに座っても居心地がいいのが素晴らしい(乗り心地は後述)。逆にそのせいで運転席からの後方視界が遮られるのだが、ギアをリバースに入れるとルームミラーに後方の画像が映し出されるバックカメラを装備して対処している。 両開きドアを開けて出現するリアラゲッジは真四角で広い。タンブルフォールディングのリアシートを畳めばさらに広大に。床面が高いのだけがネックだけれど、とにかくなんでも積み込めるという能力は、初代から変わらない美点だ。