なぜ中日は10年ぶりの8連勝を果たせたのか?与田監督が明かした理由は「反省」と「根気」
中日が18日、横浜スタジアムで行われた横浜DeNA戦に7-3で勝ち10年ぶりとなる8連勝を成し遂げた。先発のロメロがゲームを作り、アルモンテが、連勝中で3試合目となる決勝タイムリーを含む4安打の大活躍で投打が見事に噛み合った。横浜DeNAと並んで2位浮上。戦力が整っていない中で破竹の勢いを続ける与田監督に8連勝の理由を直撃したが「反省」「根気」という2つの言葉が返ってきた。
8連勝中6試合に初回得点の相乗効果
野球とは不思議なスポーツである。 とても論理的に説明のできない“勢い”というものが存在する。 開幕カードでやられ、防御率2.66でセ・リーグ2位に付けていた今永でさえ、その立ち上がりに狂う。一死から大島が連携ミスを誘う一塁への内野安打で出塁すると、執拗なエンドランを仕掛けて、アルモンテがセンター前へポテンヒット。さらにビシエドの三塁への高いバウンドのゴロを宮崎が照明が目に入って捕球できないというラッキーが重なり、満塁とすると阿部が犠牲フライを決めて先取点を取った。 この8連勝中、先取点を取ったのが4試合。初回得点は、実に6試合に及ぶ。1、2番の高い出塁率にクリーンナップが連動。与田監督は集中力のある先制パンチが投手陣に与える心理的効果をこう見ている。 「この連勝は初回の得点というのがよく続いている。ピッチャーも決して楽っていうわけじゃないんですけどね。1点を取られたらいけないというせっぱつまった状態ではなく、1点を取られても大丈夫だという気持ちで投げることができるくらい打線の状態がいい」 ストライクゾーンで勝負することが与田監督が就任以来、掲げたバッテリーへのテーマだったが、やはり負けが込むと、大胆さを失い、カウント負けして甘いボールを痛打されるという悪循環になる。 だが、打線の先制パンチが投手陣の心理的負担を減らし、チームでやろうとしてきたことができつつある。横浜DeNA打線は、積極策を取っていただけに、なおさら、それがはまった。 また、ここ2試合、ラミレス監督が導入している「8番・投手」も中日の追い風になった。先発のロメロは2回二死から連続四球で崩れかけたが、「8番・投手・今永」に回って投手ゴロ。3回に同点にされたが、4回も二死二塁から今永に打席が回ってきてショートゴロに打ち取っている。