寝袋からダウンジャケットへ「NANGA(ナンガ)」の「AURORA DOWN JACKET(オーロラ ダウン ジャケット)」の進化の歴史
NANGA独自開発の生地「AURORA-TEX®」
AURORA DOWN JACKETに使われているNANGA独自開発の生地「AURORA-TEX®(オーロラ テックス®)」についても説明していただこう。 「NANGAのオリジナルファブリックになるのですが、ダウンジャケットの開発前に寝袋に使っていた生地をAURORA DOWN JACKETにも採用しました。
防水機能を持つAURORA-TEX®素材を使用することで防水性を高めるのと、水蒸気透過性が低下する問題を高レベルで解決しています。裏生地と挟み込み3層構造の生地となっています」
長年、羽毛製品を作ってきたNANGAはその羽毛へのこだわりもまたすごい。選び抜かれた羽毛についてお話しいただこう。 いままではEU産のホワイトダックダウンを使っていたのですが、2021年からスペイン産のホワイトダッグダウンの羽毛を使っています。これはファッションの分野ではNANGAしか取り扱っていないものになります。 このスペイン産のダウンを使う理由はいろいろあるのですが、ひとつはピレネー山脈を挟んだフランス側は渡り鳥の経路になっていて、鳥インフルエンザへのリスクがあるのですが、反対側に位置するスペインはそのリスクが少ないのです。
そして広大な土地の中でストレスなく育てられた水鳥の羽を使っています。いわゆる、北京種といわれる羽毛の多くは飼育日数40日未満の若い水鳥から原毛を得ているのに比べ、スペインでは飼育に80日程度を費やします。そうすると反発力があり少量でも暖かいダウンになります。
そうして選び抜かれた素材である羽毛を日本の河田フェザーという会社で丁寧に洗浄・精製し、150°の高温乾燥することで保温力が増し、クオリティーの高いダウンに仕上がったものを使っています」
NANGAの代名詞「AURORA DOWN JACKET」
ここからは現行のAURORA DOWN JACKETを見ていこう。
「2023年版のAURORA DOWN JACKETはデザインもリニューアルした最新版ですが、デザインもさることながら、袖を前振りに付けるなど、ディテール面でも変化しています。