車椅子で「ラーメン二郎」亀戸店に来店、神対応にジロリアンも称賛「生きてて良かった!」
■5年前に車椅子生活に…「バズっても書き込みは見ない」
――最初に諸岡さんもおっしゃっていましたが、車椅子だけでなく障害についての投稿は、SNSでは温かい声だけではなく、様々な意見が寄せられます。 【諸岡浩太郎さん】こんなふうにバズったときは、コメントを読まないようにしています。心ない書き込みがあるとわかっているので、精神衛生上、見ないようにしているのです。 ――場合によっては批判的な声を向けられることもあるかと思います。そういった意見を向けられることへの想いをお聞かせください。 【諸岡浩太郎さん】相手が“障害者”というだけで、上から目線で偉そうな態度になる人たちがいることを、障害者になって初めて知りました。しかし、そういう人間はどの社会にも一定数いるものです。基本的には、この国の多くは善良で親切な人たちです。いままでに2度、路上で倒れて起き上がれないことがありました。そんなとき、即座に駆け寄って助けてくれた優しい人たちの顔を私は忘れません。 現在、電動車椅子でも電車やバスに乗ることができます。こうなるまでには多くの障害者たちが、健常者に“わがまま”と罵倒されながら権利を主張する苦難の歴史があったはずです。障害者は、電車やバスなどの公共交通機関が使えるだけで劇的に活動範囲が広がります。“わがまま”かどうかを決めるのは、障害者を攻撃する人たちではなく、国際社会の動向も踏まえたこの国の人権意識です。 また、バリアフリーの恩恵を受けるのは障害者だけではありません。高齢者も病人も疲れた人も、駅のエレベーターには助けられているはずです。そして、誰もが障害者になりうるのだということ。弱った人間に優しい社会こそ、成熟した市民社会だと私は思います。