元広島助っ人が韓国で“異例の再契約” NPBで「失敗」の烙印を押された大砲が34歳でのブレイクで価値高騰「日本でも見方は変わるだろう」
鮮烈なインパクトを残した助っ人は待望の再契約にサインした。 現地時間11月29日、KBO（韓国プロ野球）リーグのNCダイノスは、今季に本塁打王となった大砲マット・デビッドソンとの再契約を締結した発表。詳細は公表されていないものの、複数メディアによれば、契約年数は1年で、年俸は30万ドル（約4620万円）の出来高払いが付帯する120万ドル（約1億8480万円）。さらにチームオプションとなる26年以降も年俸130万ドル（約2億200万円）プラス出来高40万ドル（約6160万円）が付帯する形で更新可能となるという。 【動画】韓国で異彩を放つパワー！ 元広島デビッドソンの特大弾を見る 23年シーズンに加わった広島ではチームトップの19本塁打を放つも、打率.210と精彩を欠いたデビッドソンは1年で退団。暗中模索の末にNCダイノスの一員となると、出場131試合で、打率.306、46本塁打、119打点のハイアベレージを記録。見事に本塁打王ともなった。 KBOは“超”が付くほどの「打高投低」が指摘されるリーグではある。しかし、確実性を欠いた広島時代を思えば、別人と見違えるほどの好成績を残した34歳の助っ人との再契約には、韓国メディアも興味津々だ。『OSEN』はNCダイノスのイ・ソンナムGMの「彼を逃すことになれば、打線構成が難しくなる」とのコメントを紹介した上で、異例の複数年契約に至った背景を読み解いている。 「広島にいたデビッドソンは、すでに日本で『失敗』と判断されていた。来年に34歳となるため、MLBへのUターンも容易ではなかった。投手ならともかく、MLBで最も多い1塁ポジションしか守れない点も熱心な誘いを集めにくい要素だった。好条件でアメリカや日本進出が難しくなったデビッドソンの立場では、NCとの1年+1年のオファーを受け入れるのが現実的だった」 球団有利とも言える契約を受諾したデビッドソンについて『OSEN』は「もしも、来年も本塁打王となれば、彼を一度『失敗』と見なした日本でも見方は変わるだろう」と強調。その上で「50本塁打を打てば、1+1年契約はNCにとって神の一手となる」とした。 異彩を放つ助っ人砲は、韓国を安住の地とすることができるだろうか。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]
