やはり主役はCB FOUR! ホンダ「デザインスケッチの世界」
ホンダが朝霞にある本田技術研所でデザインスケッチを公開していたので紹介したい。メインに据えられていたのはコンセプトモデル「CB FOUR」として有名なスケッチで、後のCB1100に繋がった一枚。他にも興味深いスケッチが多数展示されていた。 【画像】やはり主役はCB FOUR! ホンダ「デザインスケッチの世界」写真多数
未公開スケッチも展示
バイクが実際に製品として発売されるには様々なプロセスがあるが、まず最初は一枚のスケッチから始まる。もちろん、開発の段階で描かれるスケッチも目的や表現が変わってくるが、スケッチを基にクレイやCADを駆使して立体にするため、かなり重要な要素だ。 今回は、1968年から現在までに描かれたデザインスケッチが様々な年代、ジャンルから集められている。中には未公開スケッチもあり、本田技術研究所ならではの見ごたえある展示となっている。それぞれホンダによる解説文とともに紹介したい。
現在に至るCBの羽根つきテールカウルはCBXから生まれた
1978年に発売されたCBXは、X=究極のCBを意図したネーミングで、他に類を見ない並列6気筒1047ccエンジンが105PSを発揮した名車。デザインにおいては、現在のCB1300シリーズにまで至る羽付きのテールカウルを初めて装着したことも大きなポイントだ。 OBの証言を交えたデザイナー・トリビアによると『当初CBXはリアカウルなしでデザインが進められていましたが、量産寸前まで進んでいた段階で「迫力不足」の指摘がありました。 デザイナーが海外出張中だったため、留守を預かるモデラーがクレイモデルで羽根が付いたリアカウルを作りましたが、CB750F/900Fのデザインを決めて帰国したデザイナーも同様なアイデアをリアカウルに盛り込んでいたことから、羽根が付いたリアカウルをCBXの量産車で初採用することになりました。 他にもジュラルミン鍛造のクリップオンハンドルなど、その後のデザイン・トレンドをこのCBXか発端となって築き上げていきました』とある。羽付きテールカウルははアフターパーツでもブームになり、1990年代以降はCBスーパーフォアシリーズでも再現されている。