Costcoのリテールメディア参入+会員費を値上げの影響は現在1%未満+2025年1Q数値など最新動向まとめ
会員費値上げも現時点の影響は1%未満
ミラーチップ氏によると、コストコの会員費による売上高は11億6600万ドル。これは前年比7.8%増、8400万ドルの増加になります。2024年9月1日に実施した会員費の値上げ(ゴールドスター会員は60ドルから65ドル、エグゼクティブ会員は120ドルから130ドル)は繰り延べされた会計処理のため「まだ大きな影響はない」とミラーチップ氏は分析。「2025年第1四半期での影響は1%未満に過ぎない」と付け加えています。 米国とカナダでは、第1四半期の会員更新率は92.8%で、全世界では90.4%でした。 ミラーチップ氏によると、Costcoの第1四半期の有料会員数は7740万人で前年同期比7.6%増。そのうち1億3880万人が通常のカード会員(※編注:発行された会員カードの総数。Costcoでは家族カードは主会員1人につき1枚の追加カード、ビジネスアカウントは複数の従業員カードが発行できるので、カード会員数が有料会員数より多くなる)であり、前年比7.2%増となっています。 また、2025年第1四半期が終了した現在、Costcoの会員のなかで最上位の「エグゼクティブ会員」の数は3640万人で、前年同期比9.2%増。「エグゼクティブ会員」は有料会員の46.8%を占め、グローバル売上高の73.1%を占めているそうです。
リアル店舗で特筆すべき実績
ヴァクリスCEOによると、米国内のフードコートで、Costcoは2024年10月末のハロウィーンにピザの販売数で新記録を樹立しました。Costcoは前年のハロウィーンと比べて21%増となる27万4000枚のピザを販売。その数週間後、第1四半期が終了した後、米国のベーカリー部門は「サンクスギビング」の3日前に420万個のパイを販売しました。 Costcoはこの第1四半期に7つの店舗をオープン。そのうち4店は米国外でした。第1四半期の終了後も、「サンクスギビング」の前日に、Costcoにとって897番目の店舗をカリフォルニア州Pleasantonにオープンしました。ヴァクリス氏によると、この店の開店初日の売り上げは、米国内のCostcoとしては過去最高の290万ドルでした。Costcoは2025年度(2024年9月~2025年8月)に29店舗の開店を見込んでいます。