夫が「風邪」をひいても病院に行かず、市販薬で治そうとします。結局長引いて「薬代」がかかるのですが、最初から病院に行ったほうが安いですよね…?
風邪をひいても「病院に行かずに市販薬で治したい」と思うのは、忙しい日々を送る人にはよくあることかもしれません。しかし、1500円の風邪薬を何度も買うより、病院で診てもらったほうが実は安く済むのかも? と考えたことはありませんか。 本記事では、市販薬と病院の診察・薬代はどちらが安いのか比較し、市販薬購入に適用される税制優遇制度についても解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
市販薬と病院の費用はどちらが安い?
では市販薬と病院の費用を具体的に比較してみましょう。 ■市販薬の費用 市販薬の1つでもあるパブロン。1箱に5~7日分が入っているものは、1000~1500円ほどで手軽に購入できて便利です。 市販薬は一般用医薬品と呼ばれ、薬の有効成分の含有量は、病院で処方される薬に比べると少なめになっているものが多いです。そのため、症状が重い場合は病院へ行ったほうが、治るまでの時間やコストを抑えられる可能性があります。 ■病院の費用 一方、病院で風邪の診察を受ける場合は、初診料と薬代を合わせると、3割負担で1000~1400円前後になることが多いようです。こうして比べると、病院の費用が特別安いとは感じないかもしれません。 しかし、病院で処方される薬は、医師が症状に合わせて選ぶ医療用医薬品で、使われる有効成分の種類も多く、効き目を強くしています。そのため、治りが早く、結果的に風邪が長引くリスクを減らすことができます。 費用対効果を考えて、早く治したい風邪は病院に、初期の風邪レベルであれば市販薬、といったように使い分けるのも手です。
市販薬はセルフメディケーション税制を活用できる
病院に行かず、市販薬で風邪を治したい場合は、セルフメディケーション税制を活用することも有効です。 セルフメディケーション税制を使うと、市販薬にかかった費用の一部が所得控除の対象になります。この制度は、対象となる薬を、年間1万2000円を超えて購入した場合に適用され、基本的に購入金額が大きいほど節税効果が期待できます。 例えば、所得税率20%、住民税率10%の人が年間5万円分の市販薬を購入した場合、次のように所得税と住民税を節税できます。 所得税:(5万円-1万2000円)×所得税率20%=7600円 住民税:(5万円-1万2000円)×住民税率10%=3800円 このように、所得税と住民税を合わせて1万1400円の節税が可能です。ただし、次の点に注意が必要です。 ●対象となるのは「スイッチOTC医薬品」などの指定された医薬品 ●通常の医療費控除との併用は不可 ●レシートを保存すること ●控除の上限は8万8000円 自分が購入した薬が、セルフメディケーション税制の対象かどうかは、レシートに記載されます。また、生計を同じくする家族が購入した薬は合算することができます。病院に行かず市販薬で風邪を治そうとする場合には、この制度を活用するとよいでしょう。