「JO1」が考える環境問題とグループの未来...「海外も舞台にする僕たちだから環境意識を持ち続けたい」
持続可能な社会のために大切なのは一人一人の意識と行動。個人としてアーティストとしてJO1の11人が考えていること
今やエンターテインメント界も、サステナビリティー(持続可能性)を考えることと無縁ではいられない。 【NW撮り下ろし】「JO1」画像ギャラリー(ソロカット) 気候変動による高温は、夏の音楽フェスティバルを出演者・観客双方にとってハードなものにしている。国内最大級の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL(通称ロッキン)」は酷暑対策として、例年8月だった開催を来年から9月に移行する。ライブツアーや、CDの生産・流通・廃棄による環境負荷なども大きな問題になっている。 その中で昨年、注目を集めた試みがある。11人組のグローバルボーイズグループ「JO1(ジェイオーワン)」がシングル「NEWSmile」をCDではなく、トイレットペーパーや歯ブラシなどの日用品に付けた2次元バーコードから聴くスタイルで発表したのだ。国内外で活動する彼らのようなアーティストが、環境意識につながる発信をする意味は大きい。 JO1はどんなグループ?と聞けば、「それぞれ個性が強く、パフォーマンスも11の色がある」(大平祥生)、「真面目で何かをコツコツやることが好きな人が多い」(木全翔也)、「アーティストだけどお笑いもバラエティーも演技もやります」(豆原一成)と自己分析する彼らに、時に真面目に、時に笑いを交えながら気になる環境問題などについて語ってもらった(聞き手はライターの堤美佳子と本誌編集部の大橋希)。 ◇ ◇ ◇
──今年は夏の音楽フェスティバルや韓国の音楽番組への出演など、JO1として「初」の挑戦が多かったですね。 金城碧海 すごく新しい経験をさせてもらったと感じています。ロッキンの主催者の方に「数々のアーティストたちがこのフェスの歴史とストーリーをつくってきた。この日からまた、JO1と共に新しい歴史をつくっていきたい」と、言っていただいたことがすごく思い出に残っています。 木全翔也 個人的なことですが、僕はファスティング(断食)に初挑戦しました。一度、体の見直しをしてみよう、自分の大好きなご飯を断つことで何かが手に入るかもしれない、と思って。おかげで肩凝りが取れました! ──JO1も出演した8月の「SUMMER SONIC」は、特に大阪会場は野外で非常に暑く、気候変動を実感したと思います。個人的に最近気になっている環境問題や、日常生活で気を付けていることなどはありますか? 與那城奨 コーヒー好きとして気になるのが、気候変動の影響でコーヒー豆の生産地が減り2050年には半分になってしまう「2050年問題」です。だから僕の出身地の沖縄では、国産コーヒーの栽培に挑戦しているみたいです。台風が多いところですし、栽培には手間もコストもかかるようですが、沖縄が新しいコーヒー豆の名産地になってくれたらうれしいですね。 豆原一成 食べ残しや食品ロスの問題は気になりますし、ペットボトルのごみを減らしたいと思っています。トレーニングによく行くので、そのときはマイボトルに飲み物を入れて持っていきます。 白岩瑠姫 最近はどこへ行っても紙ストローになったな、と感じますね。 鶴房汐恩 確かに多いね。 白岩 自分でできることとして、買い物にはなるべくマイバッグを持っていきます。 木全 それは偉すぎる。 川西拓実 僕もキーホルダーになっているエコバッグをカバンにずっと付けていて、スーパーに行ったときに使うようにしています(と、黄色のエコバッグを見せてくれる)。 白岩 服が好きでたくさん買うのですが、衣類の廃棄が環境に良くないという話を聞いてからは友人にあげたりリサイクルしたりして、廃棄をなくすことを意識しています。 川尻蓮 僕は「捨てようかな」と思った服でも、例えばGジャンだったら袖を切ってベストにするとか、リメークしてもう一回着るようにしています。もともと古着が好きでやっていたことではあるんですが、服を大切に長く着ることも、よく考えたら環境のためになっているのかなと。 與那城 ファストファッションの大量廃棄の問題は深刻ですよね。ロークオリティー・ロープライスで大量生産するから売れ残りも大量になる。リサイクルされているのはほんの一部で、外国に輸出された服も買い手がつかないと結局どこかの国で廃棄されることになる。ビジネスをする以上は売らないといけないけれど......。僕たち消費者も考えていくべき難しい問題です。