天麗皇希×風香AP対談 プロレス界の枠を越えて、 「世間に知られるスター」になってほしい!
1・3大田区総合体育館直前!マリーゴールドの超新星・天麗皇希×風香AP
女子プロレス界に突如現れた超新星・天麗皇希(あまれい・こうき)。9頭身のスタイルと170センチの長身、ダイナミックな飛び技や蹴り技で観客を魅了し、11月には初代GHC女子王座を獲得。デビューわずか半年の快挙だった。今回は天麗皇希とアクトレスガールズで出会い、マリーゴールド参戦の道を作った風香AP(アシスタントプロデューサー)とのメディア初対談です。 【写真ギャラリー】天麗皇希×風香AP(撮影:茂田浩司) 「プロレスラーになって『生の感情』を大事にすることを意識してます」(皇希) ――「天麗皇希」になって7か月、反響はいかがですか? 皇希 自分が思ってた以上にたくさんありました。でも「まだ7か月なの?」というのが一番大きくて。もっと年単位でやってるような感覚で、でもあっという間だったような気もしてて。すごい不思議な感覚ですね。 ――風香さんから見たこの間の皇希選手の評価は? 風香 もう本当にすごいんですけど、GHC女子王座のベルトをとるまでは本人は意外と気負うこともなくマイペースにやってた感じがするんですよ。「私のペースでスターになるから大丈夫」みたいな(笑)。実際にそうは言ってないですよ(笑)。 ――はい、風香さんの妄想で(笑)。 風香 青野(未来)さんとか桜井(麻衣)さんは「今頑張らなきゃ!」って追い詰められる感じの時期があったんですけど、皇希ちゃんはそういう感じじゃなくて。 ――皇希選手は期待されてることをプレッシャーに感じない? 皇希 いや、そんなことない(苦笑)。 風香 そうだよね、めっちゃ頑張ってるのは分かってるから(笑)。マリーゴールドに来て、動きもいいし、意識もすごい変わって、体型も変わって。本当に極限まで追い込んでるんだけどそれを出さないんです。落ち着いてて「スターのオーラ」を感じるんです。 皇希 えー、そうですか。 ――僕はアクトレスで初めて皇希選手を見てどっしりと大物感があって「男装アイドルをしてる」と知ってなるほどと思いました。マリーゴールドに来てからは、身体がよりシャープになり、女性らしさも感じます。 風香 それは私も思います。 ――ご自身で「アクトレスの皇希」から「マリーゴールドの天麗皇希」へ、意識的にキャラを変えようとしたんですか? 皇希 いや、気にして「変えよう」と思って変えてることはなくて。体型はもちろん気にして、トレーニングを増やしたり食事管理したりとかはあるんですけど。元々自分がジェンダーレスなので女性っぽい格好をしたい時期とそうじゃない時期があって。服装とかもそうなんですけど、髪型もロングにしたり逆にバッサリ短くしたり。自分の中ではたまたま今、好きな格好とかがこういう感じ、ぐらいにしか思ってなくて。 ――そうなんですね。 天麗 プロレスラーになってから「生の感情」を大事にしよう、というのはすごく意識してます。アクトレスは100%決まってて、何発やられて何を返してみたいのも全部決まってたので。お芝居寄りといえばお芝居寄りでしたけど、マリーゴールドでは受けた一発に対して湧き上がる感情というか。何て言ったらいいんですかね、ちょっと難しいんですけど。 ――その瞬間のリアルな感情、ですか? 天麗 リアルというか……、なんかそうですね「フラット」でいることを意識してるかもしれないですね。常に「フラットでいよう」と思ってますね。 ――お二人の出会いはアクトレスガールズ。風香さんは皇希選手の第一印象は覚えていますか? 風香 初めて会ったときは覚えてないんですけど、私の覚えてる初めては撮影の日だったんですよ。皇希ちゃんが来る人来る人、ほぼ「初めまして」みたいな対応なんです。そのときは(後藤)智香ちゃんと松井(珠紗)さんとCHIAKIちゃんがいたのかな。仲良くするのかなと思ったら「ほぼ喋ったことないんです」ってみんな言うから「群れない人」なんだって。 天麗 フフフ。 ――それは今もそうなんですか? 風香 マリーゴールドに来てからも「群れない」感じは変わらないですけど少し柔らかくなった感じがあります。あと、まわりから聞いたのは「皇希は噂話に入らない。余計なことを一切言わない」って。それは本当に思います。 ――大人なんですね。 「焼き肉を食べてお喋りして解散した後に『あれ、相談なかった』」(風香AP) 風香 私、今日、皇希ちゃんに聞きたかったことがあるんですよ。いいですか? ――はい、どうぞ(笑)。 風香 アクトレスの頃の皇希ちゃんは定期的に私のところに世間話をしに来てくれて。最後に話したときも練習終わりに1時間ぐらい話して、それでも喋り足りなさそうだったから「この後ご飯行く?」って言ったら「相談したいことがあるんです」って。それで私と皇希ちゃんと子供たちで焼き肉に行ったんです。2時間くらい喋って食べて解散して。思い返したら相談がなかったんですよ。 皇希 (笑)。 風香 私、帰った後に「あれ?」って。もしかして何か相談したかったけど私が何でもポジティブに返しちゃうから言いたいことが言えなかったかもしれない。何かSOSを出してたのに私が言える空気を作らなかったのかもって思ったんですよ。それがちょうどこの移籍前のタイミングだったから気にかけるようになって、LINEで「私は新団体に行くよ」って連絡をしたんですよ。もしあの焼き肉がなければ、何か気にかけていなければ、連絡してなかったかもしれない。今さらだけどあのときの相談って何だったの? ――何だったんですか? 皇希 何だったんでしょう(笑)。わかんないです。私、そんな感じでした? 風香 そんな深刻な感じじゃないけど「相談したいことがあるんです」っていう感じだったから。 皇希 相談というか、帰り道にワッと話すぐらいであんまりゆっくりお話できなかったな、と思って。「お話したいです」ぐらいのニュアンスで言ってたのかもしれないですね。でも当時の私は多分、すっきりして帰ってるので(笑)、お話したいことはできてたんじゃないかなと思います。そんなに深刻な話ではないかなと。 風香 よかった(笑)。