低賃金労働者向けに半導体製造の訓練を提供 テキサス州で
米国テキサス州の半導体業界は現在、切望されていた人材開発の後押しを受けている。この影響は米国全体に及んでいくとみられる。 Connor Diemand-Yauman氏[クリックで拡大]出所:Merit America Austin Community College(ACC)は、非営利の人材開発団体であるMerit America、先端技術投資ファンドであるAmerica’s Frontier Fund(AFF)から資金援助を受け、製造技術のトレーニングプログラム「Advanced Manufacturing Production(AMP)」を拡大し、全米の低賃金労働者に初期費用なしで提供していくという。 これは、テキサス州中部を米国の半導体人材開発における中核的研究拠点にし、そして他の地域のモデルとするための取り組みの一環だ。この取り組みはオハイオ州やアリゾナ州、ニューメキシコ州、ニューヨーク州などでも拡大していく見込みだ。 ACCはこれによって高品質な技術トレーニングに誰もがアクセスできるようにし、半導体業界の人材不足を解消することを目指す。AMPの学部長であるLaura Marmolejo氏の指揮の元で開発されたAMPプログラムは、3日間の実地トレーニングとオンラインカリキュラムを組み合わせたもので、SEMI Foundationの「Fundamental Semiconductor Knowledge Certification」を初めて取得した。 Merit AmericaとAFFはACCのプログラムを全米で利用可能にすることを目指す。まずは、テキサス大学オースティン校が支援する半導体コンソーシアム「Texas Institute for Electronics」(TIE)や、マイケル&スーザン・デル財団(Michael & Susan Dell Foundation)からの支援を受け、テキサス州中部で試験的に始動させる。低賃金の米国人労働者にトレーニングや包括的サービスを提供し、就職活動費用を負担することで、半導体業界において需要の高い職種に就けるようサポートするという。