低賃金労働者向けに半導体製造の訓練を提供 テキサス州で
育児やメンタルヘルスの支援も提供
Merit Americaの共同創設者であり共同CEO(最高経営責任者)を務めるRebecca Taber Staehelin氏は、米国EE Timesのインタビューの中で、「半導体に焦点を当てたイニシアチブは、低賃金労働から抜け出せない5300万人の米国人のために将来性あるキャリアへの道を築くことを目指すという私たちの使命の一環だ。現在、教育やスキルアップの選択肢を十分に得られていない人は非常に多い」と述べている。 同氏はさらに、「低賃金労働者が高等教育を受けることに苦労するのは、収入の範囲内でのやりくりが難しい上、トレーニングを受けるための休暇を取れなかったり、育児の問題も抱えていたりする場合が多いからだ。米国はこのような大勢の人材を逃してしまっている。彼らはもともと素晴らしい人材だ。非常に経験豊富で、長年の労働経験から既に重要なスキルを身に着けていながら、技術的スキルだけが欠けている」と付け加えた。 同氏は、「製造業におけるキャリアは、個人の時間給を倍増させると同時に、米国全土の雇用主にとっての重要な人材ニーズを満たすこともできる」と述べる。 同じくMerit Americaの共同創設者であり共同CEOを務めるConnor Diemand-Yauman氏は、「テキサス州は、Merit Americaが初期段階で成功を収めた州の1つで、私たちが支援する学習者が最も多い州の1つでもある。テキサス州は、半導体業界の大手教育サービスと連携し、プログラムの全米への拡大も支援してくれる」と述べている。 Merit Americaは、労働者とスキルトレーニングをマッチングさせるだけでなく、育児からメンタルヘルスまでさまざまな生活サポートを提供する。同氏は、「サービスや指導を提供することで、労働者の障壁を取り除いていく」と述べる。 Merit Americaは、「私たちは、半導体分野を先端技術のバックボーンと位置付け、雇用者と学習者の双方にとって素晴らしいチャンスが広がる場だとみている。何千万人もの低賃金の米国人労働者たちがこの仕事に就く資格と適性を持っているのに、雇用者たちは必要な人材を確保できていないという、大きなギャップが存在する」と述べる。