【2024年10月~社会保険適用拡大】45歳から厚生年金に加入し「月収18万円」で20年間働くと老後の年金はいくら増える?
2024年10月から、社会保険の適用範囲が「従業員数101人以上の企業」から「従業員数51人以上の企業」に拡大される予定です。 ◆【チェックリスト】社会保険適用拡大「わたしは加入要件に該当する?」 これまで扶養の範囲でパートやアルバイトで働いていた方も社会保険に加入する可能性があり、働き方の再検討が必要になる時期です。 社会保険に加入すると手取り額が減る反面、将来受け取れる厚生年金額が増えるなどのメリットがあります。 仮に、社会保険に加入し月収18万円を20年間得た場合、老後の年金はどのくらい増えるのでしょうか。 本記事では、2024年10月からの社会保険適用拡大の内容を確認するとともに、老後に受け取れる厚生年金がいくらになるのかをシミュレーションしていきます。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
2024年10月から社会保険加入対象者が拡大に
2024年10月から、社会保険への加入対象者が拡大されます。対象になる方の条件は以下のとおりです。 【2024年10月~の加入対象者】 「従業員数51人以上の企業」で働く、以下の条件をすべて満たす方。 ・週の所定労働時間が20時間以上ある ・月額賃金が8万8000円以上ある ・2ヵ月を超える雇用の見込みがある ・学生ではない 2022年10月から現在の加入義務者は、従業員数101人以上の企業で働く方が対象でしたが、2024年10月からは従業員数51人以上の企業で働く方に範囲が拡大されています。 これまでパートやアルバイトで働いていた方の中には、「せっかく社会保険に加入するのなら正社員として、または正社員並みに働きたい」と考える方もいるでしょう。 社会保険に加入すると、どのようなメリットがあるのか次章で確認していきましょう。
社会保険に加入するメリット
厚生年金に加入すると、次のような3つのメリットがあります。 ・老後に受け取る年金額が増額する ・医療保障が充実する ・障害保障が手厚くなる それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。 ●老後に受け取る年金額が増額する 公的年金には国民年金と厚生年金があり、配偶者の扶養に入ったままの場合は国民年金しか受給できません。 しかし、社会保険に加入し自分で厚生年金保険料を納めることで、国民年金に厚生年金が上乗せして支給されるため、受給額を増やすことが可能です。 ●医療保障が充実する 厚生年金に加入していると、国民年金の場合よりも充実した医療保障を受けられます。具体的には、所定の状態になったときに傷病手当金や出産手当金を受け取ることが可能です。 傷病手当金は、業務外の原因による病気やケガで休業し、勤務先から十分な給与を受け取れない場合に支給される手当金です。 連続して3日以上休業し、4日目以降に休業した日に対して支給されます。支給額は給与の3分の2相当額で、受給期間は通算1年6ヵ月までです。 出産手当金は、被保険者が出産のために休業し、その期間中に給与が支払われなかった場合に支給されます。 支給額は給与の3分の2相当額で、支給対象となるのは、出産の日の42日前(多胎妊娠の場合は98日)から出産の翌日以後56日目までの期間中のうち、休業した期間です。 ●障害保障が手厚くなる 障害年金は、病気やけがが原因で生活や仕事などが制限されるようになった場合に支給される年金で、障害基礎年金と障害厚生年金があります。厚生年金に加入していれば、障害基礎年金に上乗せして障害厚生年金も支給されます。 また、障害基礎年金は障害等級が1級・2級のときが支給対象ですが、障害厚生年金は3級も支給対象です。