「政治とカネ」で惨敗の自民 見通せぬ野党との連携交渉 及川正也
今回の外遊では、米大統領選で勝利するのが民主党のハリス副大統領でも共和党のトランプ前大統領でも会談できるよう準備している、ともささやかれている。 さらに、帰国後の12月初旬に臨時国会を開き、低所得者向けの給付金などの物価高対策を盛り込んだ補正予算案を提出し、審議する予定だ。 それも、首相が呼び掛ける野党との連携交渉の行方次第では日程も大幅に変わってくる。補正予算案に国民民主党を含む野党の主張を取り込む考えも示す。 一方、野党は臨時国会のテーマに「政治とカネ」を据える方針だ。立憲民主党の野田佳彦代表は、企業団体献金の禁止で野党共闘もあり得るとの姿勢を見せている。 ここで野党が倒閣に動く恐れもある。政治改革をのまなければ内閣不信任決議案を提出する──。そうなれば石破首相が再び窮地に追い込まれるのは必至だ。 (及川正也〈おいかわ・まさや〉毎日新聞専門編集委員)