現役自衛官の芸人をテレビで見かけたのですが、自衛官は「公務員」なのに「兼業」してもよいのでしょうか? 「即応予備自衛官」について詳しく教えてください!
最近多くのテレビ番組に出演している現役自衛官(即応予備自衛官)の芸人がいますが、自衛官は他の仕事をかけ持ちしながらできる仕事なのでしょうか。 そこで本記事では、「即応予備自衛官」がどのようなものなのか、兼業が可能なのかどうかについて解説します。 ▼「公務員は安定している」って本当? 定年退職の割合や退職金の平均額を教えて!
自衛官とは
自衛官とは、国の平和と独立を守るという使命の下で、領土・領海・領空を守る活動をします。具体的には、外国から飛行機が領空を犯したり武力侵略があったりした際には、出動する任務があります。また、内乱などの異常事態発生時にも出動しなければいけません。 さらに、地震・土砂崩れ・火山の噴火などの災害時には、人命救助・捜索・医療などの対応をします。さらには、国際平和や国際協力の推進に寄与のために海外での国際平和協力活動などもしているようです。 ■自衛官の職種 自衛官は大きく分けて陸上自衛隊・海上自衛隊・航空自衛隊の3つの部隊に分かれており、陸上自衛隊には16種類の職種、海上自衛隊には約50種類の職域、航空自衛隊には30種類の職域があるようです。 ■階級も細かく分類されている 自衛官は配属だけでなく、階級でも細かく分類されています。 幹部自衛官に分類されるのは、組織のリーダーとなる自衛官です。また准曹士自衛官に分類されるのは各部隊の中核となる自衛官で、ここに分類される「曹」や「士」の人数の合計は自衛官全体の約8割といわれています。
「即応予備自衛官」とは
「即応予備自衛官」は、国防衛力の合理化・効率化・コンパクト化推進を目的に、1998年から新たに導入された制度のことで、年間30日の訓練を行い、有事の際には第一線部隊の一員として任務に就くとされています。 なお、即応予備自衛官と似た名称の「予備自衛官」とは、招集命令に応じて自衛官となり任務に当たる、非常勤の特別職国家公務員のことです。即応予備自衛官よりも歴史が長く、1954年の自衛隊発足時に導入されました。年間で5日間の訓練をして、有事の際には駐屯地・基地の警備や後方支援などの任務に就くとされています。 政府広報オンラインによると、どちらも自衛隊での勤務期間が1年以上であることが必須条件で、有事や災害発生時のみ招集を受けて、自衛官として活動する非常勤の特別職国家公務員です。普段は会社員や自営業、学生などそれぞれの本業を持って生活ができるため、芸人として活躍していても問題ありません。