はやぶさ2が小惑星に到着 JAXAが会見(全文1)リュウグウは非常に暗い小惑星
観測した画像の紹介
ここから先は幾つか観測した画像をご紹介します。これはイオンエンジンを止めた6月3日以降、毎日のように小惑星の画像を撮りながら、画像の中で小惑星がどこに写っているかで探査機の位置を計測して、ちょうど小惑星上空20キロメートルに導くようにスラスティングの計画を、探査機に指令を送っていました。われわれが計測していた画像になります。これをこま送りでお見せしているということです。 女性:マイクをちょっと近づけていただいてもいいでしょうか。 津田:持ったほうがいいですか。はい。それでこのように、これは2日に1回のこま駒送りですけども、だいたい速度、デルタVといっているんですが、スラスターを吹くのは2日に一遍ぐらいやっておりまして、その2日に一遍やっているうちの中1日、間の日に詳細な観測を行って、それに基づいて計測してスラスター噴射指令をつくると。で、探査機に送るということを繰り返して本日、到着に至ったということになります。次のページへお願いします。 これが距離22キロメートルで取得した小惑星画像になります。撮影時刻は昨日6月26日の12時50分ということになります。ホームポジションという、われわれが1年半、一番長く滞在する距離から見える小惑星というのは、こういう姿になります。これも後ほど杉田先生、あるいは渡邊先生から詳細に解説いただくことになるかと思います。次のページへお願いします。 これも今日、初めてお示しする画像になります。これはリュウグウのカラー画像になります。実際、今までお見せしてきた画像っていうのは、1つ前のページにもありましたけど、黒い漆黒の宇宙の中に白く浮かんでる小惑星というイメージをお持ちだと思いますけれども、実際はこれだけ黒い小惑星です。これはまさにC型小惑星ということになりますが、比較のために地球と並べて同じ色調にそろえております。こうして見ていただくと小惑星リュウグウは非常に暗い小惑星であるということがお分かりいただけるかと思います。次のページへお願いします。 それで「はやぶさ2」プロジェクトは、ミッションパッチというのを作ってまして、これはわれわれチームメンバーの証ということで、みんなが持ってるんですけれども、ミッションの節目で色を変えてまいりました。今まで1回、変えておりまして、打ち上げてからスイングバイまで使っていた色とスイングバイ以降、この巡航フェーズでずっと使っていた色というのがありますが、到着しましたので、ここでまた新たな色にいたしました。 こういう赤を基調とした色にしてリュウグウ、竜宮城のイメージ、皆さん、赤かどうか分かんないんですけども、われわれは赤かなということで赤にして、真ん中の紫は乙姫様の高貴な感じのイメージを表現させていただきました。それから少し細かいですけども、リュウグウを少しイメージした小惑星の形を下に描き直しております。次のページへお願いします。 ここから先はミッションフェーズ、これから先、起こることをご紹介しますので、佐伯プロジェクトエンジニアからご紹介します。 全文2へ続く