人間による伐採で、地球上の樹種の3分の1以上が絶滅のピンチ
3分の1以上が絶滅の危機はキツいな…。 絶滅危惧種のレッドリストで知られる国際自然保護連合(IUCN)の報告によると、世界中の樹種の3分の1以上が絶滅の危機に瀕しているそうです。
1万6000種以上が絶滅の危機
南米コロンビアのカリで開催された生物多様性条約締約国会議(COP16)において、IUCNが絶滅危惧種を掲載しているレッドリストで明らかにしたところよると、IUCNが評価した世界の樹種4万7282種のうち、少なくとも1万6425種が絶滅の危機にあるとのことです。樹種の35%が絶滅の危機はかなりヤバい感じがしますね。 また、樹種はレッドリストに掲載されているすべての種の4分の1以上を占めていて、絶滅の危機に瀕している樹種の数は、同じく絶滅の危機に瀕している鳥類、ほ乳類、は虫類、両生類を合わせた数の2倍以上だそうです。 そして世界192カ国で木が絶滅のピンチに陥っています。
島しょ部の樹木が特に危ない
絶滅の危機に瀕している樹種の割合が最も高いのは、大陸から隔離された場所にある島しょ部で、都市開発や農業用地確保のための森林伐採をはじめ、侵略種や害虫、病気などに脆弱なことから、絶滅リスクが大きいそうです。 また、熱帯地域では、気候変動による海面上昇や、激しさと頻度を増す暴風雨が樹種の脅威になっているといいます。 島しょ部の樹木を守るためには、生息地の保護と再生の他に、種子バンクや植物園などを利用して保全を行なう必要があるそうです。チリのファン・フェルナンデス諸島やキューバ、マダガスカル、フィジーでは、そのような保全活動が良い結果をもたらしているとのこと。 最も多様な樹種が生息するアマゾンの熱帯雨林がある南米では、1万3668種のうち、約4分の1にあたる3,356種が絶滅の危機に瀕しています。南米では、農作物の栽培や家畜放牧のための森林開発が、樹木にとって最大の脅威になっているそうです。 樹種を絶滅に追い込んでいる原因、ほとんど人間活動じゃないですか…。