夫婦や男女の「すれ違い」をどう考える?【里崎智也×五十嵐亮太のライフハックベースボール!】第33回
■パートナーとの生活の形は多様になってきている 五十嵐 今の日本は、婚姻率の低下や少子化といった問題、事実婚などパートナーとの過ごし方の形などが話題になっていますよね。価値観が変わってきている現状では、ひと口に「結婚」といっても、「いろいろな考え方があるんだな」とあらためて思います。 里崎 僕らの世代の考え方と、若い人たちの考え方も違っているだろうし、今後もさらに変わっていくかもしれない。将来、いわゆる法律婚ではなくて事実婚を望むほうが多くなる可能性もある。子どもを持つ親のほうも、そういうことを考えておく必要があるよね。 五十嵐 確かにそうですね。でも、いざ子どもの考えに疑問があったとしても、「親がいろいろ理屈をつけたところで......」という感じもあるかな。子供にはそれぞれの考え、人生があるわけだから受け入れるしかない。僕は娘に対してもそういうスタンスですけど、理解できない部分があったら「どうして、そう考えたの?」とは聞くかもしれません。そこで、「ただ、なんとなく」という理由だったら、僕の考えを伝えて、あらためて考えてもらうようにしますかね。 里崎 事実婚は、「夫婦別姓が可能」「別れても戸籍情報が変わらない」というメリットを挙げる人が多い印象があるかな。一方のデメリットとしては、「子どもの親権は原則として母親のみ(父親は認知が必要)」「配偶者控除など、さまざまな控除の対象外」とかがある。ただ、最近では事実婚カップルが増えていることで、それをカバーする手続きの案内とか、新たに整備をしている自治体も出てきた気がする。 五十嵐 そこは同性カップルなども含め、「パートナーシップ制度」が認められて、法律婚と同様に行政や民間のサービスも受けやすくなっている自治体もあるそうですね。それぞれの受け止め方や、制度や法律の整備などは見守るしかない部分はありますけど、やっぱり基本の「自分とパートナーの人格は別なんだ」ということを忘れてはいけない気がします。 里崎 そういう「そもそも違う」ということを前提として、関係性を築いていくことがベストかな、と思うよね。 ――ありがとうございました。そろそろお時間となりました。実体験に基づく「結婚論」「夫婦論」、とても参考になりました。 里崎・五十嵐 また次回もよろしくお願いします! 構成/長谷川晶一 撮影/熊谷 貫