夫婦や男女の「すれ違い」をどう考える?【里崎智也×五十嵐亮太のライフハックベースボール!】第33回
■お互いの「違い」を楽しめるか 五十嵐 僕は結婚したことで、「まったく新しい価値観を知った」という感じがあります。自分の当たり前じゃない当たり前に、直面する場面が多かったので。だけど、その経験を通じて、自分自身が何か新しいものを見つけられる可能性がある。それこそが結婚の醍醐味なんじゃないかな。 里崎 それを「醍醐味だ」と捉えるか、「面倒だ」と捉えるかで、結婚に対する考え方も変わってくるよね。今は「面倒だ」と考える人が多くなっているから、そもそも「結婚なんてしなくてもいいや」という傾向が強くなっているのかもしれない。 五十嵐 結婚って、一見「面倒だ」となりそうなことが多そうですからね。でも、夫婦でともに年を重ねていくことや、子どもが生まれて成長することに喜びを感じるとか、結婚したからこそ感じられる幸せもある。 そんな経験は、自分で体験してみないとわからないことだし、今まさに「面倒だ」と感じている夫婦も「あれを含めてよかったね」と感じることができれば、さらに人としての深みが増すというか、人間としての"味"になっていくんじゃないかと。それが、結婚のいいところのひとつだな、と思うんですよね。 里崎 それは「結婚」じゃなくても体験することは可能だし、独り身のほうが圧倒的に「自由度」は高いけど、それでも結婚するということは、また違った喜びやメリットがあるからなんじゃないかと。「喜び」というのは亮太が言ったようなことで、「メリット」というのは言い方はよくないかもしれないけど、税金や財産分与、医療面だとか、社会的な保証が受けられるということもあるだろうから。 五十嵐 確かに面倒くさい面もあるかもしれないけど、「その面倒も含めて楽しい」と思うんですよ。それをシンプルに「嫌だ」って言い切っちゃう人は、「あまり魅力的じゃないな」って思われちゃうんじゃないかな。 里崎 その違いを楽しめるかとか、その違いが刺激になるとかが円満の秘訣。一方で、そうじゃなくなった時が「破綻の始まり」と言えるのかもしれない。 五十嵐 お互いがつらいだけとか、あまりにも価値観が違いすぎてまったく譲歩できなくなってしまうとか、それだと終わりが見えちゃいますね。うちも夫婦喧嘩をしたこともあったけど、根本に相手のことを思いやる気持ち、敬意があるから折り合いをつけることができた。その結果、どんどん日常生活が面白くなっていくんですよ。 里崎 それが、前回僕が言った「相手に抱いた敬意は変わらない」ということでもあるんだよね。