“61歳で東大入学”した男性。サラリーマンの傍ら「退社後と休日の勉強」で合格できたワケ
3年次編入の学士入学で東大合格
半年後の入学試験では惜しくも合格は逃がしたものの、翌年の受験で見事合格。過去の自分にリベンジを果たします。 「東大といっても、いわゆる一般受験ではなく3年次編入の学士入学です。 入試科目は、外国語を二つと、言語学、小論文の4つ。普通ならば外国語で躓くのかもしれませんが、海外勤務経験などもあり英語はそこそこできましたし、50歳頃からフランス語の勉強に取り組んでいて、仏語検定準一級まで取得していたので、そこまで難しくありませんでした」 もともと言語学習が好きだったといいますが、社会人になってからは仕事に必要な資格試験の勉強に忙しく、おろそかになっていたそう。それが落ち着いた50歳頃に思い立ち、仏語検定の取得を目標に学習を始めます。 50代からの挑戦は順調で、三級から二級までは比較的苦労しないでとれたそうです。準一級は苦戦しましたが、二度目のチャレンジで合格。7年から8年程度でここまでこれた、とのことでした。いまは一級合格に向けて頑張っているそうです。
激務の中で成果を出してきた勉強法とは
仏語検定にしろ、資格試験にしろ、24時まで続く激務の中での勉強は並大抵ではありません。どのような学習方法で結果を出してきたのでしょうか? 「平日は忙しすぎるので、基本は土日にまとめて勉強します。午後から4時間~5時間くらいぶっ通し。学習は『理解度』が重要です。そのため、言われたことをただこなすのではなく、自分で参考書を作り、傾向の把握と分析を並行しながら問題を解きました」 ケニーさんの勉強法は、参考書や過去問がメインでしたが、内容を基にオリジナルのまとめノートを作るような学習法でした。 ①まず問題を解く ②解いた問題を解答や出題傾向によって分類する ③分類したデータを再統合して体系化し、オリジナルの対策ノートを作る 以上の3ステップで、学習を進めます。重要なのは、漫然と読むのではなく、成果をアウトプットすること。学習の肝は「何時間かけたか」ではなく「何がわかったか、できるようになったか」。これを確かめるには、理解したことを体系化してアウトプットする作業が必要です。 また、時間で区切って休むのもよくないとのこと。自分の集中力が切れたタイミングで休憩すべきであって、「まだやれるけど1時間過ぎたから休憩しよう」など、敢えて自ら集中を途切れさせないほうがよいそう。 勉強の場所は、もともと自宅が中心でしたが、大学院生の現在は東大の図書館で学習するそうです。ケニーさん流の学習場所の選び方は「ほしいと思った情報にすぐアクセスできる環境にいるかどうか」。確かに、その観点から言えば、大学図書館は最高の設備が整っています。