「パパ、行かないで!」小1の息子の涙で判明。PTAに熱心な40歳妻への「疑惑」
「妻の行動がおかしい」パワポ資料を持参
今回の依頼者・竜也さんは、調査会社に勤務しているエンジニアです。カウンセリングの打ち合わせ時間の5分前に、「3分遅れます」と連絡がありました。そして、「ごめんなさい、2分遅れてしまいました。申し訳ございません」と扉を開けて、入ってきます。 走ってきたのか、額から汗が出ています。私が汗に気づくと、「急いだこともありますが、僕、緊張すると汗が出てしまって、申し訳ないです」と言っています。目が大きく、顔が小さく、ふさふさの髪にはパーマとカラーリングをしていました。オーバーサイズのダンガーリーシャツにチノパンを合わせており、小柄でほっそりとしているので、女性のようにも見えます。手がふるえているので、まずは深呼吸していただき、落ち着いてからお話しいただくことにしました。 その後、通勤に使っている高級アウトドアブランドの黒いリュック中から、パワポでまとめた10枚程度の資料を出してきます。 「今日、2分遅れてしまったのは、この資料をコンビニでプリントしていたからです。会社で出力しちゃいけないと思いまして」と話していました。真面目な人柄のようです。 資料には妻の名前を記し、「6月10日からの生活態度について」とありました。
大学生のとき、初恋の相手と再会
「資料に従って説明します。僕と妻は、小学校の吹奏楽部で出会いました」 竜也さんは当時6年生、3年生の妻を「可愛い子だ」と思い、ほのかな恋心を抱いていたそうです。その後、竜也さんは私立中学校に進学し、地元とは疎遠に。妻のことを忘れていた大学時代、サークル活動で妻と再会します。 「地球温暖化を生活から考えるという趣旨のサークルで、里山保全の手伝いをしていました。ある地区に行き、地元の方の指示に従って、ゴミ拾いをしたり、枝払いをしたり……僕はこの活動にのめり込んでおり、4年生の時も参加していたんです。活動が終わった後の飲み会で新入生の女子から“もしかして、〇〇小学校の吹奏楽部にいた人ですか?”と言われたのです。それが、初恋の女の子であり、後に妻となる人との再会でした」 その時に、竜也さんは運命を感じ、一生に一度の恋に落ちたといいます。 「声をかけられる前からも、容姿も性格も全て好感を持っていました。大学に入ってから、女の子から告白されたことがあったのですが、僕が信号を必ず守ったり、横断歩道しか渡らないところや、文房具を含めた備品を私的に使わないところを“ウザ”と言われて、嫌われていたので」 他の女性とは、初デートの段階で「なんか違う」とフラれていたといいます。 「そんな経験を重ねて、自分から女性を好きになりたいと思っていたのです。でも全然出会えなかった。そんなとき、妻が声をかけてきてくれて、途方もなく好きになってしまい、猛烈にプッシュして付き合ってもらったのです」