ルメールを背に美浦Ｗで併せたレーベンスティール（右）＝撮影・佐々木彰尚

　「天皇賞（秋）・Ｇ１」（２７日、東京） 　決戦に向けて万全の態勢を整えた。ドバイ遠征以来、７カ月ぶりの実戦復帰となるリバティアイランドは２３日、栗東ＣＷで最終リハ。牡馬顔負けの豪快アクションでさらなるパワーアップを印象づけた。昨年の３冠牝馬－３連敗は許されない。Ｇ１初Ｖを狙うレーベンスティールは美浦Ｗの一番時計をマーク。重賞連勝中の勢いを見せつけた。栗東坂路のジャスティンパレスも活気十分の走りで戦闘準備はＯＫだ。 　重賞に連勝し、初めて国内Ｇ１に臨むレーベンスティール。１週前に続いてルメールが駆け付け、美浦Ｗで追い切りを行った。約５馬身先行するベジャール（５歳オープン）を４コーナー手前で内からとらえ、直線は馬なりのまま併走状態。最後のひと伸びで半馬身前に出た。最後まで引っ張りきりの手応え。６Ｆ７７秒５はこの日の一番時計だった。 　ルメールの手応えも悪いはずがない。「１週前は後ろで我慢させて反応が少し鈍かったけれど、きょうはカーブで内に出してすぐにハミを取ったよ。すぐに加速してくれた。スイッチオンになったね」。１週前には右に越していた舌も口の中に収まり、操作性の不安も残さなかった。中間に試行錯誤していたハミも、オールカマーと同じものに戻す公算が大きい。 　田中博師にも自信がみなぎる。「ジョッキーに先週の物足りなさを感じつつ乗ってもらって、反応できるだけのところに持ってこられたかと思う。今度は相手も違うので、同じ仕上げでは勝負にならない。馬も応えてくれている」。古馬の頂点をうかがう大一番に、胸を張って送り出す。