【天皇賞・秋 みどころ】120秒後、心が震える感動がやってくる
第170回天皇賞(秋)みどころ
一体いつのころからだろうか。天皇賞(秋)に日本のトップホースが集まるようになったのは。 【予想配信】秋の中距離No.1決定戦「天皇賞・秋」をガチ予想!キャプテン渡辺の自腹で目指せ100万円! 秋の古馬中長距離戦線の開幕を告げるGⅠで、かつては1番人気馬が連敗を喫し「秋の府中には魔物が棲んでいる」と恐れられたレースだったが、2000年以降は実力馬が本来の力を出し切ることが増え、いつしか毎年のように名勝負が生まれるレースとなった。 そして近年では年齢も性別も、あるいは得意な距離さえも問わずそれぞれのジャンルのトップホースたちが集まるようになったと言っても過言ではない。 例えば3年前の2021年。前年に牡馬三冠を制したコントレイル、短距離界を制圧した絶対女王グランアレグリアに3歳のトップホースだったエフフォーリアの三つ巴となった激戦に多くのファンの注目が集まり、直線もその3頭の攻防に。 先輩たちを相手にこのレースを制したエフフォーリアは有馬記念も制して、この年の年度代表馬を受賞。ファンに大きな感動を与えた。 2022年は天才少年と称されたイクイノックスが古馬勢と初めて対戦し、逃げるパンサラッサをゴール直前で捕まえてGI制覇。 その異次元の走りにファンは心を震わせたことだろう。彼もまた、この勝利を皮切りに連勝街道を歩み、世界最強馬の称号を得た。 そうして迎えた昨年の天皇賞(秋)では前年の覇者であるイクイノックスと同い年のダービー馬、ドウデュースとの宿命のライバル対決で盛り上がり、イクイノックスが衝撃的なレコード勝ちを収め、ファンに衝撃と感動を与えた。 そしてこのレースで敗れたドウデュースは有馬記念で武豊と再びコンビを組むと、激戦を制して復活勝利。現役屈指のトップホースであることを高らかに誇示してみせた。
そんな現役屈指のトップホースたちが大挙してやってくる秋の府中の大一番。 今年もまばゆいばかりのスターホースたちが一堂に会するが……その中の主役となるのは昨年同様、ドウデュースだろう。 朝日杯FSを制して2歳王者になると、3歳でダービーを制して世代の頂点に立つという常に世代のトップを走ってきたスターホースだったが、4歳時のドバイ遠征を直前の故障でドバイターフを出走取消になったことからそのキャリアは暗転。 ダービーで下したイクイノックスが躍進する中でドウデュースは影に追いやられるようになっていった。 逆襲を誓った昨秋。その第一弾として迎えた天皇賞(秋)はイクイノックスとのマッチレースを期待されたが、パートナーの武豊が落馬負傷で乗れなくなるというハプニングが発生。 急遽、戸崎圭太とタッグを組むことになったが、急造コンビではイクイノックスに太刀打ちできずに7着完敗。 続くジャパンCでは再び戸崎とタッグを組んだが4着に入るのが精いっぱい。イクイノックスの引き立て役に回るしかなかった。 そんなドウデュースが蘇ったのは有馬記念。 武豊が鞍上に戻ってきたことでドウデュースは本来の走りを見せ、直線で粘るタイトルホルダー、追いすがるスターズオンアースらとの叩き合いを制して復活。苦難を乗り越えたスターホースに対し、ファンは大歓声で出迎えた。 だが、5歳になってからのドウデュースはドバイターフ5着、宝塚記念6着といずれも人気を裏切る形に。 展開が合わなかった、苦手とする道悪馬場だったなど敗因はそれぞれにあるが、現在の競馬界を引っ張るスターホースとしては少々寂しい成績になっている。 東京コースは本来得意としている舞台。1年前は突然のアクシデントで乗り替わりを余儀なくされたが、今年は最高のパートナー・武豊と臨む一戦。自慢の末脚を炸裂させてGⅠ4勝目を手中に収めたい。