初対面より「二度目」が緊張する...人見知りでも会話がスムーズにできる方法
こんなとき、どうしたらいいの?
人見知りさんならではの、「しまった」「困った」「どうしよう」を一挙解決! Q. 初対面のときよりも、二度目に会うときのほうが緊張します。初対面なら自己紹介をすればいいですが、二度目は何を話せばいいのでしょうか? A. 次に会うとき、二度目以降は、プライベートに踏み込んだ話題を意識してください。「シタシキナカ」で言えば、「仲間」や「家族」などに関する話をするといいでしょう。学生時代の部活や、アルバイトの話題もおすすめです。相手からプライベートの話を聞き出すことに抵抗があるなら、まずは自分の話をしてみてください。もし「話してもいい」と思ってもらえたなら、相手もプライベートな話をしてくれるでしょう。 Q.「自分の話が相手の気に障ったかも」と思ったときは、どうフォローすればいいですか? すぐに謝れず、いつも後悔してしまいます。 A. 相手に謝るのがベストとは限りません。相手のコンプレックスに触れるようなことなら、蒸し返さないほうが無難なこともあります。大事なのは、その後悔をひきずらないことです。紙に書き出したり、信頼できる人に話したりして区切りをつけ、「次」に意識を向けましょう。今後その人に誠意をもって向き合えば、それが一番のフォローになります。 Q. 職場で電話を取るのが苦手です。うまく対応できるか不安で声が上ずり、その声を周囲に聞かれるのも恥ずかしくてたまりません。 A. 私も電話が苦手だったので、よくわかります。解決策は、自分や職場の人を気にせず、電話口の相手に集中することです。「どんな人なのかな?」「何に困ってる?」「私ができることは何だろう?」と、相手のことだけを考えましょう。焦って早口にならないように、ゆっくり聞き取りやすい声で話すようにすれば、緊張は徐々におさまります。
人見知りにもいいところがある
人見知りには、いい面もたくさんあります。たとえば内向的であることは、深く物事を考えられるという長所でもあります。物事を気にしやすいのも、「こうありたい」という理想を目指す誠実さの証。対人関係で緊張するのも、その根本には気遣いがあります。つまり、人見知りの人は「いい人」なのです。 私の教室にもこれまで多くの人見知りさんが来られましたが、生徒さん同士のトラブルは20年間一度もありません。人が集まる場でいっさいもめごとがないというのは、めったにないことです。 そんな生徒さんたちが唯一言い合うとしたら、「私のほうが人見知りよ」ということです。「自分が一番ひどい人見知りだ」と、それぞれが思っているんですね。 昔の私も、こんなに人見知りな人間は自分だけだと思っていました。30歳でようやく「自分だけではない」と知ったのは、最初にお話しした通り。皆さんも「見えないところに仲間がいる、ひとりじゃない」ということを忘れないでください。 そして今後、人見知りを克服しても、人見知りだったことを否定しないでください。話せなくてつらかったからこそ、話せるようになった幸せを、より強く味わえるのですから。これからも、持ち前の誠実さと優しさはそのままに、人とのコミュニケーションを大いに楽しみましょう!
鳥谷朝代(一般社団法人あがり症克服協会代表理事)