「天野会には縦社会の空気も殺伐感もない」キャイ~ン天野ひろゆきが語る“食がもたらす効果”
子どもと一緒に料理 食材への探究心が育ってきた
――かつては料理を作るのは女性で、食べるのが男性の役割というのが当たり前とされていました。これに対して天野さんはどうお考えですか。 天野ひろゆき: 確かにアニメでも日本の家庭が出てくると、奥さん・お母さんが料理するのが当たり前みたいなところはありますよね。逆に「料亭は男性が料理する」という固定観念もあります。でも今は、そんな固定観念からどんどん外れていっている感じはします。男の子が料理したって何の問題もないし、女性が別に料理好きじゃないことも何の問題もないと思いますけどね。 男は仕事を頑張る分、料理は奥さんにしてほしいと思っているところがあるのかもしれませんが、それは家族が誰も病気せずに料理を作り続けられるっていう想定なんじゃないかな。もし自分一人になったらどうしようと思うなら、男も料理はできた方がいいですよ。料理ができたらできたで、また興味が出てきます。包丁すら使えないと、もう踏み入れなくなってしまいますからね。 ただ、周りのパパさんと話していると「料理するよ」と聞くことも多いです。この間も「天野さんの動画を見て料理を作ったらすごく評判が良かったです」と言ってもらって「ああ、良かったな」「そんなことにも役に立ってるんだ」と思いましたね。 ――ちなみに、天野さんはお子さんのために料理を作ることもありますか。 天野ひろゆき: 作りますよ。子どもと一緒に、餃子やパンケーキを作ることもあります。子どもって、卵を割るのが好きですよね。だから、卵系の料理を作ることも多いです。この間も親子丼を親子で作りましたよ。 子どもも自分で作るのが好きみたいです。子どもはラーメンが好きなので、妻の発案でラーメンをいちから作ったんです。スープが肝心だからと、かつおぶしを削るところから始まって、鶏ガラでとったスープとあわせて。それに塩味を足しながら、僕も作ったことないようなラーメンができました。子どももすごく楽しんでやっていました。餃子なんかも、野菜切って、練って、皮に入れて、ひだを作って……もうやることいっぱいあるじゃないですか。子どもも自分で作ると、やっぱり食べますしね。 ――料理を一緒に作るなかで、お子さんの成長を感じるところはありますか。 天野ひろゆき: 自分で料理をすることによって、好き嫌いは如実に減ってきています。食材にも興味があるみたいで、「これは同じ牛なのにどうして脂がないの?」「これはこの間の鶏白湯とは違うね」「絶対にいつもの出汁の雰囲気と違う」とか言ってますね。やたら鼻が良くて、香りに対してもいろいろ言うようになりました。「これは何を使ってるな?」みたいに、だんだん探究心が出てきています。すごいなって思うんですよ。