原田龍二が廃墟のラブホで聞いたのは「子供の霊の足音」!? 体にも異変、ディレクターは嘔吐
実は僕とは別の場所を検証していたディレクターが、離れの小屋で、1枚の馬の絵の前から身動きが取れないという現象も起きていました。彼は絵に目を奪われ、涙が止まらなくなっていたんです。 ここはいったい何なんだと……、とにかく次から次へといろいろなことが起きる。阿部さんが馬の絵から読みとったことは、誕生日を祝ってもらえなかった子供の霊がうわーっと、たくさん集まっているということでした。
誰だって霊の予備軍。なぜそこにいるのかを知りたい
そして子供の霊は、別の霊体の生命力を吸う力まであるから、いろんな霊が入り乱れるように逃げ回っていると。僕が聞いた足音は子供の霊のものだったかもしれないし、逃げ回っている霊のものだったかもしれません。ホテルの廃墟は霊の巣窟のようになっていました。 その場で阿部さんが真言を唱え、祈祷し、霊たちを成仏させてくれました。いま思えば、僕らが再訪したのも、彼らに呼ばれたからかもしれません。 人はみな死ぬわけだから、僕だってみなさんだって霊の予備軍です。死んだら天国に行けるって話だけど、あの人たちは行けてないじゃないですか。じゃあ、行ける人と行けない人の差は何なんですかっていう。 誰だって多かれ少なかれ、未練を残して死ぬけれど、なんで彼らはわざわざあんな汚い場所に留まっているのかって思うんです。僕は知りたいし、僕らが行くことで供養してあげられたらいいなっていう思いでこの活動を続けています。 ◇ 霊の存在をこの目で見たい!という思い一心に、原田さんが心霊巡りをするようになって4年が経つ。 いまは、好奇心以上の感情も芽生えているようだ。次回は、遺体が消えた踏切事故の現場を目撃した怪奇な体験談へと続く。
新澤 遥=写真 ぎぎまき=取材・文
OCEANS編集部