【Over40】アラフォー以上に迫り来る「親の介護」という問題。年始の実家で親の異変に気づいたら
年末年始、帰省して親とゆっくり顔を合わせた人も多いのではないでしょうか。親に会えて嬉しい反面、「歳をとったな」と気づかされることがあったかもしれません。 【グラフ・表4枚】平均的な介護費用、65歳以上シニア世代の「介護費用の捻出計画」に関するデータを見る(出所:生命保険文化センター、内閣府) 団塊ジュニア世代の筆者の周りでも「親が運転する車に傷がついていて心配になった」「几帳面で整理整頓が得意なはずの母なのに、冷蔵庫に賞味期限切れの食べ物がたくさんあったり、部屋が散らかり気味で驚いた」などという話を聞くことがあります。 いつまでも元気でいるはず、と思い込んでいても親は確実に歳を重ねています。ちょっとした異変を感じたら、目を背けずにその先の適切な介護や医療に繋げていきましょう。 40歳代以上の世代に迫り来る「親の介護」問題。今回はお金の面についてもしっかり見ていきましょう。 ※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【親の介護】平均的な介護費用はどのくらい?
いったん介護が始まると、その先の見通しは立ちにくくなります。 育児とは異なり、何年続くかわからないのがつらいところ。もちろん介護費用はひとそれぞれですが、平均額のデータを把握しておけば、「介護予備軍」にとって何らかの参考になるでしょう。 ●介護費用トータルの平均額「在宅で370万円、施設なら820万円」 一時的な費用の合計【平均額】:74万円 ●ひと月の介護費用「在宅で4万8000円、施設なら12万2000円」 生命保険文化センターの「2021(令和3)年度生命保険に関する全国実態調査」では、介護費用や介護期間の平均データが公表されています。 ・一時的な費用の合計【平均額】:74万円 ・月々の費用【平均額】:在宅介護4万8000円、施設介護12万2000円 ・介護期間:平均61.1カ月 この調査によると、介護期間の平均は約5年。その期間に月々かかる費用と一時的な費用を合計すると、在宅介護で約370万円、施設介護で約820万円という計算になります。ただし、これは「0円」の回答も含めた平均額。 在宅介護の場合は、本人の健康状態や家族と同居かどうかでも必要経費が変わってくるでしょう。いっぽう、施設介護の場合は有料老人ホームなどの民間施設を選ぶと入居時に数百万円が飛んでいくケースも少なくありません。 また、特別養護老人ホーム(特養)などの介護保険施設は、入所希望者が多く「空き待ち」となる可能性が高いです。さらに利用費は本人世帯の収入や資産(預貯金など)の状況でも変わってきます。