【フィギュア】坂本花織3年ぶり3度目V「とにかく一番幸せです」GP2連勝でファイナル進出
<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯>◇9日◇東京・代々木第一体育館◇女子フリー 坂本花織(24=シスメックス)が3年ぶり3度目の優勝を果たした。フリーではミスを最小限に抑えて滑り抜き、152・95点、78・93点のショートプログラム(SP)も含めて、全てで今季最高得点を記録し、世界女王の完録をみせた。「ここまでできると思ってなかった。自分でもとにかくびっくり。とにかく一番幸せです」と笑顔をみせた。 演じたのは人気ミュージカルで映画化もされた「シカゴ」。第2戦スケートカナダでは優勝したが、珍しくジャンプで2度の転倒があった。カナダからの帰国時には「ジャンプ以外で踊っているパートが多い。いままでより密なので、まだ慣れていない」と分析。休憩ポイントがほぼなく、4分間全身運動を続ける過酷な新演目をものにするため、今大会へも滑り込んできた。 この日はジャンプだけではなく、ノンストップの振り付けを貫徹。「前大会のカナダでは緊張がもろに表情に出てしまった。今回は見ている方もジャッジも楽しんでもらおうと精一杯やって、それが結果に結び付いたのでうれしいです」と会心の演技を母国のファンに届けた。 GP2連勝で、シリーズ上位6人が進むファイナル(12月、フランス)出場を決めた。2連覇をかけ、シーズン前半の大一番に臨む。「今季の結果が来季以降につながる1試合1試合大切にして、しっかり積み重ねて自信を付けていけたらなと思います」と見定めた。 ◆GPシリーズ 95-96年シーズンに「チャンピオンシリーズ」の名で開始。98-99年シーズンに「グランプリシリーズ」に改称。ロシア、カナダ、中国、日本、フランス、米国などで開催されてきた。例年10月から11月にかけて6週連続で6大会が行われ、各選手(組)最大2大会への出場が可能。順位に応じたポイントの合計で、上位6人(組)が、12月に開催するGPファイナルに出場する。