新型肺炎ウイルス分離に成功 感染研が会見(全文1)検査法やワクチンの開発進める
国立感染症研究所は1月31日夜、記者会見を行い、新型コロナウイルスの分離に成功したと発表した。 【動画】新型肺炎のウイルス分離、国内初成功 感染研が記者会見 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「新型肺炎のウイルス分離、国内初成功 感染研が記者会見(2020年1月31日)」に対応しております。 ◇ ◇
新型コロナウイルスを分離
脇田:じゃあ、座ったままでいきます。 鈴木:はい。 脇田:これは? それでは始めさせていただいてもよろしいですか。はい。それでは始めさせていただきます。私、国立感染症研究所の所長の脇田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。今日お集まりいただきましたのは、国立感染症研究所が新型コロナウイルスの分離をいたしましたということをご報告させていただきます。 これは国立感染症研究所ウイルス第三部の竹田誠部長、それから松山州徳室長のグループがウイルス分離の検査を行う中で分離ができたということでございます。使用しました細胞はVeroE6/TMPRSS2細胞でございます。これは、Vero細胞というのは比較的一般的に使われる培養細胞ですけども、そのE6というクローン株にTMPRSS2というプロテアーゼを発現させた細胞になります。臨床検体を摂取したあとに細胞の形状変化を観察し、多核巨細胞の出現を捉えたということになります。 今、ご覧になっております、これはウイルス粒子の電子顕微鏡写真で、いわゆるコロナウイルスに特徴的。こちらが巨核細胞ですね、多核巨細胞。これが患者さんの血清を使って、抗原抗体反応をしていますので、緑色に光っているところがウイルスが感染してる細胞ということになります。細胞醸成中のウイルスゲノムを抽出しまして、ほぼ全長のゲノム配列を確定いたしました。
中国で公表のウイルス遺伝子配列と99.9%同一
最初に中国から公表されていますウイルスの遺伝子配列と99.9%同一ということですので、ほぼ同じウイルスと考えてよいというふうに思います。ですので新型コロナウイルスの分離に成功したということと考えております。分離したウイルスを用いまして、ウイルスの感染機構であるとか、あるいは病原性の解析、そして中和抗体等のウイルスの検査法の開発、それから迅速診断法の開発、さらに抗ウイルス薬、ワクチンの開発などを進めていくということを予定しております。 今、新型コロナウイルス、中国で流行していますけども、この新型ウイルスの感染対策ということに役立てるために、このウイルスと、それからこれを分離しました細胞につきましては日本国内あるいは海外へ広く配布をして、共有をして使っていただくということを予定しております。まずは説明は以上になりますので、あとはご質問をお受けしたいと思います。ではお願いします。マイクないんで、もうそのまま。