「心も体も元気でいたい」77歳の料理家・栗原はるみが毎日笑顔でいられる理由
スニーカー特集、スープのレシピをまとめた別冊付録
ーーファッション特集では、家のなかでも外でも、スニーカーを履かない日はない、という栗原さんが愛用しているブランド、スニーカーを履くときのコーディネートも紹介しています。 東京都庭園美術館で撮影しましたね。私がスニーカーを選ぶ基準は、洋服に合わせやすいシンプルなデザインと、機能性。我が家は床がすべてタイルなので、家の中でもスニーカーを履いています。会食ならヒールを履くこともあるけれど、ほとんどがスニーカーですね。 ーーそして、毎号好評の別冊付録は「スープ」の特集です。朝食に、ワインと一緒にディナーに、体が疲れたときにも、このスープのレシピさえあれば、安心です。 手順も、できるだけそぎ落としているんですよね。 気楽に毎日食べてもらいたくて、簡単に作れるレシピを考えました。 この別冊は毎回、自分のベストレシピを入れているんです。 「かぶのポタージュ」や「ミネストローネ」などの温かいものから、「ガスパチョ」などの冷たいスープまで。 体にやさしく、食欲がないときにもぴったり。具材もレシピ通りでなく、旬のものや好きなものにかえても構いません。 ーー「にんじんのポタージュ」と「かぼちゃのポタージュ」は、混ぜてもおいしいとおっしゃってましたよね! そうなんです。自由に楽しんでほしいですね。 だしをとった方がもっとおいしいですが、気楽に作って食べるなら市販のものやインスタントでも大丈夫です。 ーー今回は、読者の方からたくさん質問をいただいておりますので、いくつかご紹介しますね。 まずは、「おすすめの野菜料理が知りたい」というお声が届いています。 実は、次号は野菜の特集なんですよ。野菜を主役にした料理や、冷蔵庫の残り野菜の使い切り方などをお届けする予定です。楽しみにしていてくださいね。 ーー「ひとり分のごはんを作るのが面倒です」というお声も。栗原さんは、どうやってモチベーションを保っているのですか? お気持ち、とってもわかります。ひとりだと、どうしても残り物や冷凍が多くなってしまうから、私も試行錯誤しているんです。 「誰かが見ている」と思ってていねいにやりたいけれど、無理をしすぎないことも、継続させるコツです。 ーー最新号のひとりごはんの連載も、ぜひ参考にしてみてくださいね。 それから、栗原さんが今年の夏から飼いはじめた猫、「もやしくん」に関する質問も多く寄せられました。名前の由来はなんでしょう? もやしが大好き、ただそれだけのことなんです(笑)。 孫には、「トマトが大好きなのにどうしてもやしなの」と聞かれたんですが、トマトだと呼びづらいかなと思って。もやしの自然体の姿に、毎日癒されています。 ーー「いつも笑顔の秘訣を教えてください」という質問もありました。 年齢のせいもあるかもしれませんが、今、私にはあまりいやなことはありません。 いい人生が送れているなと実感しています。こうして好きな雑誌もやれているし、ギターも毎日練習できていますしね。 雑誌でも紹介していますが、一番は、「人と比べないこと」でしょうか。 自分は自分、という気持ちが、人一倍強いのです。それから「どうにもならないことは、しょうがない」と前を見て進むほうが、人生は得だと思います。 ーーたしかに、栗原さんが怒っているところ、見たことがないです。お皿が割れても、私だったらイライラしてしまうと思うのですが、栗原さんはそんな様子を見たことがないです。常に感情がフラットだな、と思います。 形ある物はいつか壊れますからね。自分で自分の機嫌をとるのは、上手な方かもしれません。 音楽を聴いたり、ギターを弾いたり、片付けをしたり……。ささやかなことでもいいので、好きなことを数えて、ためておくといいですね。 構成/『栗原はるみ』編集部