井上尚弥の”暫定対抗王者”誕生に疑念の声
ボクシングニュース24もショータイムの評論家で元IBF世界スーパーウェルター級王者のラウル・マルケス氏の「この試合でガバリョが勝ってしまうのはありえない。最悪、彼に3ラウンドを与えることができるかもしれないが、私からは、彼の優勢なラウンドは1つもなかった」というコメントを紹介。「マルケス氏は判定に幻滅していた」と判定を批判した。 ただ一方で、ガバリョの地元のフィリピンスター紙は、母国の新鋭の勝利判定に好意的で「ガバリョが始まりから攻撃的だったにもかかわらず、試合は接戦だった。元世界王者のロドリゲスは、いくつかの正確なカウンターを浴びせたが、終始守勢な戦いだった。決してガバリョの脅威にならなかったことから、ジャッジ3人のうち2人を納得させるような説得力はなかった」と伝えた。 さらにガバリョが契約を結ぶMPプロモーションズのトップ、ショーン・ギボンズ氏の「試合結果に何も疑うものはなかった」とのコメントを紹介した。ギボンズ氏は、井上尚弥との統一戦が4月に決まっていたジョンリル・カシメロのプロモーターでもあり、「バンタム級は、ガバリョに加え、WBOベルトを保持するカシメロ、来年に井上尚弥に挑戦するマイケル・ダスマリナスの3人のフィリピン選手たちで支配されるだろう。ノニト・ドネアも、この派閥に加わることを待ち構えている」と威勢よく話したという。 ESPNによると、今後、ガバリョは体調が戻ったあとの休養王者、ウーバーリと統一戦を戦うことになる。もしガバリョがウーバーリに勝てば正規王者となり4団体統一を狙う井上尚弥の対戦候補として急浮上することになる。現在の実力では、攻守共にガバリョは井上尚弥の相手にはならないだろう。ちなみにガバリョは、数年前に井上尚弥のスパーリングパートナーとして来日しており、その際、ボコボコにされていた。また元WBC世界バンタム級王者、山中慎介氏のスパー相手を務めたこともある。ガバリョの戦績は24勝20KO無敗となった。