リニア「建設促進」表明の静岡県知事への対応「意見取りまとめ中」 愛知県大村知事が会見
リニア「建設促進」表明の静岡県知事への対応「意見取りまとめ中」 愛知県大村知事が会見
愛知県の大村秀章知事は6日、県庁で定例記者会見に臨んだ。JR東海が計画するリニア中央新幹線を巡り、静岡県の川勝平太知事が先週、「建設促進」の期成同盟会に加わる意向を示したことについて、同盟会会長である大村知事は「私は取りまとめ役なので、最初から私がこういう方向性だなどと言わない方がいい」と自身の考えは明らかにしなかった。 【動画】愛知県・大村知事が会見(2022年6月6日)
予告なしに文書手渡した川勝知事に「普通は話あるもの」
川勝知事は2日に三重県で開かれた中部圏知事会議の席上、期成同盟会への加入を表明。大村知事が会長として「賛同の意思を文書で確認したい」などといったん議論を収めて休憩に入ったところ、川勝知事は突然立ち上がって大村知事の元に寄り、壇上で文書を手渡した。 大村知事は「あの場でいきなり紙を持ってくるとは思わなかった。普通は社会人なら事前に話があるものだが。そういう意味で驚いた」と振り返った。 一方、文書には賛同の意思は書かれていたが、川勝知事が大井川の水問題を巡って工事を認めてこなかった静岡工区については「建設促進」するかどうかが書かれていなかったという。 大村知事は「それについて会員(沿線9都府県の知事)がどう受け止めるか」次第だとして、各知事から期限を設けずに意見を集約中だと明らかにした。
明治用水、雨でポンプの能力落ちても「供給滞っていない」
大規模漏水が起こっている豊田市の明治用水頭首工については、雨が降るとポンプに泥水などが入って詰まり、汲み上げ能力がやや落ちることがあるというが「(農業用水、工業用水とも)供給が滞っていることはない」と強調した。 また、現在は土のうを積んで川の流れを寄せている右岸側に「一日も早く仮設の構造物を造り、ポンプアップでなく自然取水ができるようにしなくてはいけない」と述べた。管轄する東海農政局と協議し、今月半ばには設置のめどがつく予定になっているという。 (関口威人/nameken)