「1時間あたり100ミリ」の雨とは? 雨の強さと記録的短時間大雨情報
「特別警報」と「記録的短時間大雨情報」
1時間に100ミリ前後の猛烈な雨に見舞われた地域では「記録的短時間大雨情報」が発表されるケースが多くなります。 記録的短時間大雨情報は「数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨」が観測・解析された場合に気象庁から発表されます。基準となる雨量は、その地域の歴代1位または2位の1時間あたり雨量を参考に決められ、地域ごとに80ミリから120ミリの間で設けられています。 この情報が今自分のいる市町村で発表されたときには、土砂災害や浸水害、河川の洪水などの発生につながる大雨が降っていることになるため、気象庁が提供する災害発生の「危険度分布」(土砂災害・浸水害・洪水災害)などでその地域の災害危険度を確認しましょう。 また、こうした大雨によって重大な災害が発生する恐れがある場合には「大雨警報」「洪水警報」が、さらにその恐れが著しく大きい場合には「大雨特別警報」が市町村単位で気象庁から発表されます。大雨の特別警報は「数十年に一度」レベルの雨量が予想される場合に出され、発表されたときには既に大災害が発生している可能性が極めて高いとされているため、特別警報を待たずに避難するなど命を守る行動を取ることが大切です。
1時間あたりの歴代最多雨量は「153ミリ」
ちなみに、1時間あたりの降水量の観測史上1位は「153ミリ」で、千葉県香取市(1999年10月27日)と長崎県長崎市の長浦岳(1982年7月23日)で記録しています。2000年以降で最も多かったのは、熊本県甲佐町(2016年6月21日)での「150.0ミリ」で歴代では4位タイでした。143ミリを記録した前述の山口県山口市は歴代12位となります。