「日本人は目を見て話さない」全米No1特待生を育てたシングルマザーが語る、留学時に子どもに「教えておいてよかったこと」
日本では、意識しないと目を見て話せるようにはならない
日本に住んでいると、相当意識しなければ相手の目を見る習慣は身につきません。 私が相手の目を見ることの大切さに気づいたのは、アメリカに住んでいたときなのですが、日本に帰国してしばらくしたころ、自分自身が子どもたちの目を見て話をしていないことに気づきました。きっかけは、子どものまっすぐな眼差しにドギマギしたことでした。自分がしっかり子どもたちの目を見て話していないから、居心地の悪さを感じたのだと思います。 私はそれをものすごく反省し、時間に追われて忙しいときほど、子どもの目をしっかり見て話を聞くように自分自身をトレーニングしました。話がなくても、目が合ったらやさしく微笑むようにしたし、ときには変顔をしたり、ウィンクをしたりするなど、意図的にアイコンタクトの量を増やしました。 もちろん、目を見て話すことの重要性は言葉でも伝えましたが、やはり親である私が普段から子どもたちの目を見て話していたことが、今につながっているのだと思います。 ここまで読んで「うちの子はシャイだから目を見て話させるのはハードルが高い」と思った方もいらっしゃると思います。しかし、性格は関係ありません。 もちろん時間はかかると思いますが、親が普段から目を見て話していればどんなタイプの子でも相手の目を見て話すことができるようになりますので、根気強く取り組んでみてください。
プレゼン力は「自慢大会」で養う
「日本人は自己主張するのが苦手だから、わが子が将来困らないようプレゼン力を高めてあげたい」 こう思っている親御さんも多いことでしょう。ここからは、わが家の子どもたちのプレゼン力を伸ばすのに役立ったことを2つ紹介しましょう。 1つめは、アメリカのプレスクールで行われていた教育です。 私が渡米した当初、「アメリカの子どもは人前で話すのが得意だなぁ」とよく感じていました。スーパーの店員さんや、公園にいる知らないおじいさんに突然話しかけられても、ほぼすべての子ども(普段、物静かな子であっても)が、臆することなく堂々と、自分の意見を主張できていたからです。 はじめのうちは、「日米でこれほどまでに差があるのはなぜなんだろう?」と疑問に思っていました。 その理由を理解したのは。息子が3歳のころ通っていたプレスクールの参観日に行われた「Show&Tell(ショー・アンド・テル)」というイベントでした。 「Show&Tell」とは、それぞれの園児が自分のお気に入りのものについて、 ・なぜそれが好きなのか? ・どこがお気に入りポイントなのか? ・どうやって手に入れたのか? ・それを使ってどんな遊びをしているのか? といったことを、クラスメイトや親の前で発表したり質問に答えたりするイベントです。私はこれを「自慢大会」と呼んでいました。 テーマはさまざまで、好きな絵本を紹介する日、家族について話す日、お気に入りのぬいぐるみを見せる日など毎回変わります。