シニアの腰痛、坐骨神経痛を改善! がんばらない体幹トレーニング“ゆるコア体操”|その3【川口陽海の腰痛改善教室】
腰痛や坐骨神経痛を改善するには、腰や骨盤を支える力を養うことが大切です。 それには体幹トレーニングが効果的ですが、きつくて続けることができないという方もいます。 そんな方向けに、がんばらない体幹トレーニング“ゆるコア体操”をご紹介します。
ゆるコア体操とは?
体幹というのは、人間の身体では頭首と手足を除いた胴体部分のことをいいますが、トレーニング用語では体幹のことを“コア(Core)”といいます。 腰痛や坐骨神経痛を改善するには、腹筋や背筋などこの体幹部分の筋力トレーニングが必要ですが、このようなトレーニングを体幹トレーニングやコアトレーニングといいます。 “ゆるコア体操”は“ゆるいコアトレーニング”の略で、『がんばらなくても続けられて効果的な体幹トレーニング』という意味で、筆者が名付けました。 腰痛や坐骨神経痛でお悩みでしたら、本記事を参考にぜひゆるく取り組んでみてください。
ゆるコア体操の効果の秘密
ゆるコア体操その1の記事が公開されて以来、この体操に取り組んでいただいているようでしたら、この1~2か月でなにかしらの効果が出てきているかもしれません。 あまり頑張らずに軽めの体操をおこなうだけで、なんで効果が出るのか? それには秘密があります。 その1では、 (1)腹式呼吸 (2)手足ぶらぶら体操 (3)ごろごろ寝返り の3つの体操をご紹介しました。そしてその2では、 (1)両膝抱えてストレッチ (2)お尻上げ (3)猫のポーズ (4)床ふきストレッチ (5)おへそ覗き の5つの体操をご紹介しました。 これらを連続でおこなっていくと、実は赤ちゃんが生まれてからハイハイするまでのおおよその動きをたどる順番になっています。 赤ちゃんは泣いて大きく腹式呼吸をおこなうことで、体幹深部の筋肉が発達していきます。 次に手足をぶらぶらばたばた動かすことで、四肢や体幹の筋肉が発達していきます。 四肢や体幹の筋肉が十分に発達すると、寝返りができるようになります。 そして寝返りができると、そこからさまざまな動作がはじまって、少しずつハイハイができるようになります。 このように人間の発達の過程で体幹や四肢、つまり足腰が鍛えられ、立ったり歩いたりできるようになっていきます。 腰痛や坐骨神経痛というのは、足腰が弱ってうまく支えたり動いたりできなくなっている状態です。 足腰の力を取り戻すために、一般的な筋トレをおこなえるのであればそれに越したことはありません。 しかし、例えば筆者の腰痛トレーニング研究所に来られる腰痛や坐骨神経痛の患者さんは、あまり運動経験がなかったり、運動不足気味だったりする方がほとんどです。 そのような方たちはそもそも痛みのために運動ができない状態なわけですが、それでも腹式呼吸や手足をぶらぶら動かすくらいのことはできます。 できる体操から少しずつはじめ、赤ちゃんの発達段階をたどるように、段階的に体操を続けていくと確実に足腰の機能が回復していきます。 これは筆者の推測ですが、人間の基本的な発達段階をたどっていくことで、筋肉だけでなく、脳や神経系も反応しやすいのではないでしょうか? なにしろ誰でも一度は経験している動きなわけですから、それによって時間はかかっても確実に回復していくのではないかと考えています。 今回も続きの体操をご紹介しますが、赤ちゃんになった気持ちで楽しみながらおこなってみてください。 ※ご注意)これからご紹介する体操をおこなうことで痛みが出る、または痛みのために一部できないものがあるようでしたら、ご無理をせず、その体操、またはこれらすべての体操をやめるようにしてください。 (1)バタ足 うつぶせになり、手はおでこにあてるようにして顔を伏せます。 うつぶせのまま、お腹をひっこめるように締め、背中や腰はなるべく力を抜きます。 そこからバタ足をするように、お尻の力で脚を左右交互に持ち上げましょう。 脚を持ち上げる時もお腹はひっこめるように力をいれたまま、腰は力をいれずにお尻の力でバタ足をします。 バタ足は無理せずゆっくりとしたリズムで交互にあげてください。 交互に10~20回ほどおこなってください。
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