センバツ高校野球 豊川/名電 近づく夢の舞台 /愛知
センバツ開幕まで1カ月を切った20日、豊川のナインにセンバツ旗が渡され、愛工大名電の部員たちは軽めの調整で21日からの強化合宿に備えた。夢の舞台が近づく中、両チームに本番ムードが漂い始めた。大会は3月18日に始まる。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち ◇豊川、旗を手に 「一戦必勝」決意語る 初出場で4強入りした2014年以来10年ぶりの出場となる豊川の鈴木貫太主将(2年)は、センバツ旗の授与式で「甲子園という夢の舞台でプレーできることに感謝し、優勝旗を持ち帰れるように、全員で一戦必勝で頑張りたい」と力強く決意を語った。 校内のホール「鳳翔閣」であった授与式には野球部員、生徒、教員ら860人が参加した。センバツ旗は毎日新聞中部本社の鯨岡秀紀代表から石田潤校長へ、さらに鈴木主将へ渡された。 鯨岡代表は「どこの学校と対戦しても勝機はある。何としても初戦を勝ち抜いて、4強以上を目指してほしい」と激励。石田校長は「このセンバツ旗の重さを選手、指導者一同、しっかり受け止めて甲子園に臨みたい」と語った。【塚本紘平】 ◇名電、実戦感覚磨く 温暖な徳之島で練習へ 2005年以来19年ぶりの日本一を目指す愛工大名電ナインは21日、鹿児島県・奄美群島にある徳之島に向けて出発する。26日まで、暖かい気候の中で体をほぐしながら練習し、実戦感覚を磨く。 倉野光生監督の知人の紹介で、部員たちは2018年から徳之島で強化合宿を行うようになった。「徳之島キャンプ」と銘打ち、新型コロナ禍の21、22年を除いて毎年2月に実施。練習を通して知り合った島の子どもたちを愛工大名電の校舎に招くなど、住民との交流も続いている。 部員たちは主に実戦形式の守備練習を行い、「試合の頭」(倉野監督)に切り替える。鹿児島地方気象台によると、島内の20日の最高気温は25・5度で、来週にかけて20度前後の日が続くという。 投手の伊東尚輝(2年)は「暖かい所で遠投がしたい。実戦の体に仕上げる」と語り、内野手の鈴木真弘(1年)は「攻守でアピールし、まずはセンバツのベンチ入りを狙いたい」と意気込んだ。【黒詰拓也】