ELLEGARDENボーカル「網膜剥離」の手術で飛行機乗れず 搭乗NGになる理由を医師に聞く
Q.網膜剝離はどのような見え方をしますか? 網膜剝離は、網膜が眼球の内部から剥がれ落ちる状態のことです。この病気が起こると、視覚障害が発生し、最悪の場合失明することもあります。 繰り返しになりますが、網膜剝離の特徴的な見え方としては以下のようなものが挙げられます。 ・突然、一部の視野が暗くなったり、ぼやけたりする ・視野が歪んで見える ・光の点滅や閃光が見える(光視症) ・視界に細かい粒や蜘蛛の巣のような糸くずが浮かぶ(飛蚊症) 光の点滅や穿孔が見えるのは「光視症」です。また、視界に細かい粒や蜘蛛の巣のような糸くずが浮かぶ症状は「飛蚊症」といいます。 これらの症状は、網膜剥離の前駆症状として現れることが多いです。例えば、網膜が剥がれ落ちる前の「網膜裂孔」という状態で光視症や飛蚊症を自覚することがあります。 そのため、これらの症状が現れた場合は、すぐに眼科医に相談するようにしましょう。特に、視野の一部が急激に暗くなったり閃光が強くなったりした場合、網膜剥離である可能性が高いです。早急に受診するようにしてください。
網膜剥離の治療
Q.どのような検査で診断されるのでしょうか? 網膜剥離の検査では、眼球の中の状態を確認する必要があります。眼底鏡という器具を用いて、「眼底検査」を行います。眼底検査では瞳孔から光を入れる必要があるため、瞳孔を散大させる薬を使用するのが一般的です。 これにより、網膜の状態を丁寧に確認できます。しかし、瞳孔を散大した場合、数時間の間は屋外の光がまぶしく感じたり視界がぼやけたりします。 そのため、検査後は基本的に車を運転できなくなるため注意してください。また、検査の後すぐに仕事や家事をすることは難しいでしょう。検査当日は、なるべく他の予定を入れないようにするのがおすすめです。 Q.レーザー治療を行うと聞きましたが…。 網膜が完全に剥がれていない状態では、レーザー治療を行うのが一般的です。裂けてしまった部分にレーザーを当て、裂け目を防ぐ治療を施します。 しかし、場合によっては治療した部分が再び裂けてしまうこともあります。そのため、定期的な経過観察が重要です。レーザー治療は点眼による麻酔を用いて行われるため、基本的にはあまり痛みを感じません。短時間で終了するため、外来で治療が可能です。 しかしながら、片目で網膜裂孔が起きている場合、もう片方の目にも同様に負担がかかっていることが考えられます。もう片方の目にも気になる症状がないか、注意深く様子を見る必要があるでしょう。 Q.網膜剥離の手術について教えてください。 網膜剥離が進行している場合、またはレーザー治療の効果がなかった場合は、手術が必要となることがあります。以下に、一般的な網膜剥離手術について説明します。 「網膜復位術」 網膜が水晶体に引っ張られる力を緩め、裂けた部分を塞ぐ手術です。網膜の外側に硝子体の液体が溜まっている場合には、針で穴を開けて排出します。最後に硝子体にガスを注入します。 「硝子体手術」 硝子体手術は、硝子体のゼリー状物質を除去して、空気やガスなどを注入する方法です。局所麻酔で行われ、非常に繊細な作業が必要となる手術です。水晶体を除去した眼球内は水で満たされることとなり、数か月程度で視力が回復します。 治療法は病気の状態により個人差があります。正確な治療法については、専門医に相談することが重要です。網膜剥離手術は、進行した網膜剥離の治療に効果的な方法であるとされています。 しかし、全ての症例で必ずしも手術が必要となるわけではありません。必要な治療法は病状や患者の状態によって異なります。気になる症状があれば眼科で検査を受けるようにしてください。