引き戸を13か所に採用して満足の暮らし。ハウスメーカーの家に3年間住んだ結論
内窓の建材を使い遮音性の高い引き戸も実現
ちなみに、引き戸で遮音性や気密性を高めたい場合は、リビング横にある趣味室に採用したものが参考になるかもしれません。 こちらは戸の建材ではなく、リノベなどで使われる内窓の建材。趣味の演奏を気兼ねなくしたいから、遮音性を高めたくて、入り口の扉をこのようにしました。 本当はレールを床に埋め込みたかったのですが…。設計士によると、埋め込むと床に隙間ができるから、どうしても遮音性は下がるそう。そのため、写真のようにレールを床の上に固定する形で、ぴったり空間をふさぎました。 ですから、引き戸でも遮音性や気密性が高いのです。おかげで隣接するダイニングやリビングへの音もれが少なく、気兼ねせずに演奏を楽しめます。
スライドさせるために必要な壁も有効活用
余談ではありますが。引き戸をつくるには、スライドできるだけの余裕が壁に必要です。じつは、写真正面の白い壁は、それが理由でつくったもの。 写真の左にある引き戸の先にあるのは階段室です。リビング内のエアコンの暖房や冷気が逃げないように、階段の出入り口に扉をつけました。これがもし開き扉だと、通路のジャマに。そこで、引き戸にしたというわけ。ただし、これを実現するためには、階段の横の壁を長くする必要がありました。 こちらは、先の写真の白い壁の裏側(趣味室の中)の様子。壁の裏側は収納スペースです。ここに、生活感のあるもの(掃除機や本など)が、すっきりと収まります。 おかげで隣接するリビングやダイニングがいつも片づきます。引き戸の採用により、使い勝手のいい収納スペースというおまけも手に入りました。
武井優音