熾烈なJ残留争い…キーマンは?どこが生き残る?
FWサウロ・ミネイロらを補強した夏場を境に攻撃力は増しただけに、前節まで9試合連続で喫している失点を減らす作業が急務となる。権田とともに鳥栖時代に残留を勝ち取った34歳のベテラン、DF高橋秀人は苦境にも努めて前を向いた。 「全員が同じ方向を見ながら支え合い、寄り添い合い、時には要求し合うことが大事。奇跡の残留を勝ち取るために、自分たちが試されていると思っている」 6ポイント離されている湘南との勝ち点差に得失点差を加味すれば、横浜FCの残留は非常に難しくなったと言わざるをえない。仙台も同じく苦境にあるが、もちろん勝負は下駄を履くまでわからない。残された5試合はいわばトーナメント戦で、勝てば残留へ、対照的に負ければ降格に一歩近づく。引き分けも限りなく負けに等しくなる。 熾烈な残留争いに変化が生じるとすれば、コロナ禍で大規模イベントを開催する際に政府が定めていた、最大1万人の観客制限が今月から解除された点になる。 上限が収容人員の50%へ引き上げられたなかで、ファン・サポーターの存在によって大きな後押しを受けるホームでの戦いが湘南、徳島、大分が2試合なのに対して仙台、横浜FC、そしてサッカーどころの清水はひとつ多い3試合が組まれている。 (文責・藤江直人/スポーツライター)