Jリーグでチャントを歌える日はいつ訪れるのか…新型コロナ新規感染者減少で応援方法の規制緩和も
Jリーグは1日に開催した実行委員会で、スタジアムでファン・サポーターがクラブフラッグやタオルマフラーを振る応援方法の規制を緩和する方向で合意した。 新型コロナウイルス禍による長期中断が明けた昨年6月から、感染拡大を防止するために自主的に規制してきたなかで新規感染者数が著しく減少し、ワクチン接種率が上がっている状況を踏まえて総合的に判断した。4日の全クラブの運営担当者会議で、ルールやファン・サポーターへの告知啓発などの詳細を詰めた上で正式決定される。 一方で村井満チェアマンが「最後の大きな砦」と位置づける、大きな声を出し、チャントを歌う応援方法は、現時点で具体的な議論自体がタイムラインに乗せられていない。実行委員会に先駆けて開催された新型コロナウイルス対策連絡会議でも、感染症の専門家チームから「もうちょっと時間がかかるのではないか」と見通しが示された。
フラッグとタオルマフラーを振る応援は解禁へ
新型コロナウイルス禍に見舞われるまで、全国のスタジアムでごく普通に繰り広げられていた光景が、昨シーズンの開幕節以来、約1年9ヵ月ぶりに戻ってくる。 オンライン形式で1日午後に開催された実行委員会で、新型コロナウイルス禍で規制してきた、ファン・サポーターがクラブフラッグやタオルマフラーを振る応援方法を緩和してはどうかと、村井チェアマンから各クラブの代表取締役や理事長が務める実行委員に諮られた。 大規模イベントを開催する際に政府が定めていた、最大1万人の観客制限が今月から解除。上限が各スタジアムの収容人員の50%へ引き上げられた状況下で、減少傾向が続く新規感染者数と70%を超えた2回目のワクチン接種率が村井チェアマンを動かした。 同じくオンライン形式で同日の午前中に開催された、プロ野球(NPB)とJリーグが設立した新型コロナウイルス対策連絡会議の第42回会合で、東北医科薬科大学医学部の賀来満夫特任教授が座長を務める専門家チームの知見を得て、実行委員会レベルにおいて緩和という方向で合意した経緯を村井チェアマンはこう説明する。 「大きな旗やタオルマフラーを振り回せば、空中に飛散するウイルスを拡散させてしまう可能性があるのではと考え、慎重を期す意味でガイドラインのなかで自粛する項目にあげてきました。具体的な比較検証のデータがあるわけではありませんけれども、現状を総合的に鑑みたときに大きな問題はないだろう、となった次第です」