21歳で身体にガタ、10時間睡眠は必須…「若いのに体力がない」29歳女子が「体力ありき」の社会に思うこと
体力あるんだなあ……
20代前半よりも29歳の今のほうが間違いなく元気ではあるものの、相変わらず1日10時間くらい寝ているし、悪夢ばかり見るし、起きている間もだいたい眠い。今はこの日中の眠気が1番つらいかもしれない。酷い時はある種の拷問だと思う。一応起きているのに何もできないほど眠いなら起きている意味がなく、ずっと眠っているなら実質死んでいるようなものなので、もういっそ殺してくれ! と叫びたくなる。 筋トレは続けているのに膝がまた少し痛くなってきたし、当たり前すぎて書くのを忘れそうになるが肩や背中や首も痛い。最近頭痛も増えてきた。 何かにつけて「体力あるなあ」という感想を第一に抱いてしまう。映画やドラマの、フルタイムで働きながら平日も自炊したり毎週末外出して遊んでいる主人公を見ても、体力あるなあ。リアルで似たような友人の日常をインスタで見ても、体力あるなあ。『SEX AND THE CITY』の、バリバリ働きながら男を取っ替え引っ替えするアラサー女性4人を見ても、元気だなあ。いわゆるメンヘラの彼女と付き合っている男性の話を聞いても、体力あるんだなあ……。 働くにも体力がいるし、恋愛にも体力がいる。私が毎週外でデートなんかしたら疲れすぎて死んでしまうのではないかとすら思う。子供が欲しいと思ったことはないが、出産や育児をする体力も当然ないと思われるので、欲しいと思ったとしてもよっぽど恵まれた環境でない限り、諦めざるを得ないだろう。 ある時「幸せって健康のことだったんだなと思う」と友達に言ったら、「近代に結核に罹った人の発言」と言われたことがあるが、私にとっては冗談抜きにそのくらいのことなのかもしれない。
卓球がちょっと上手くなるだけ
今年の夏から、有酸素運動として卓球を始めた。せっせとスポーツセンターに通って週2~3回の筋トレに加え、卓球を週3~4回やっている。もはや部活なのではないかと思う。 さすがにこれだけ卓球をやっていれば運動音痴なりにも多少は上達する。少しでも上達すれば嬉しいものだし、それなりには楽しい。その反面、こんなことをして何になるのだろう? とも思う。29歳。今から卓球が上手くなったところで、その先には何もない。部活のような青春も、オリンピック出場のような夢や栄誉も、当然ながら待っていない。 卓球なんかやってないで、本を読んだり映画を観たり仕事をしたりしたい。私が空振りした球を無様に拾っている間にも、わざわざ運動しなくても健康を保てる同世代の多くはキャリアを積んだり恋愛をしたり家族を作ったりしている。私は球拾いすら下手くそなので、頻繁に拾い損ねてダサいことになっている。差は開いていく一方だ。私は何も成長しない。せいぜい卓球がちょっと上手くなるだけ。