増える早起き小学生:朝6時までに3割が「オハヨウ」 共働き世帯の増加影響か
<午後3時台 下校>早めに帰ってテレビかゲーム
下校のピークは午後3時15分から午後3時半。校内に残る子が2割を切るのは1995年に比べ15分早くなり午後4時。学校に残って遊んだりせず、すぐに帰宅する子どもたちの姿が浮かび上がる。 学研の調査によると、子どもたちの放課後の時間の過ごし方で最も多いのは、テレビ視聴で平均81分。次にゲーム56分。インターネット55分。塾や習い事は51分で、勉強、友達との会話、外遊びはそれぞれ45分、マンガを含めた読書は31分にとどまっている。
子どものゲーム依存に悩む保護者も多い。経済協力開発機構(OECD)の「生徒の学習到達度調査」(2018年)では、1人用ゲームで遊ぶ頻度が「毎日」「ほぼ毎日」と答えた生徒はOECD平均が26.7%なのに対し、日本は47.7%と倍近い。多人数のオンラインゲームはOECD平均とほぼ同じ29.6%だ。
〈午後7時30分 夕食〉遅めの晩ごはん、その前に勉強
習い事の一番人気は水泳。家庭学習や塾など学校以外での学習が2割を超える時間帯は、午後4時~6時15分。1995年時点では午後5時~6時15分、午後8時~8時半に分かれていた。現在は帰宅後の学習時間帯は早まり、夕食後に勉強する子は減っている。ただ、中学受験が過熱している都市では状況が異なり、東京では午後9時半ごろに塾から帰宅する小学生の姿も珍しくない。
夕食の時間は遅めになっている。2020年は、2割以上の子が夕ごはんを食べている時間帯は午後7時~午後7時45分。25年前は午後6時半~午後7時半だった。 22年の調査では、父親と一緒に夕食を食べる割合は約6割。16年の前回調査より10ポイント以上増えた。新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務が増え、家族が一緒に食事ができる機会が多くなっているようだ。
<午後9時36分 就寝>4人中3人 午後10時にはオヤスミ
学研の調査では小学生の平均就寝時間は午後9時36分。1年生は午後9時17分だが、小学6年生は40分以上遅い午後9時59分になる。国民生活時間調査では、午後9時半までに小学生の約半数、午後10時までには4人中3人が睡眠している。1995年は午後10時睡眠の小学生は6割だった。朝の活動開始が早いため、夜も早めに寝る傾向が強まっている。 厚生労働省のガイドラインでは、小学生の理想的な睡眠時間は9~12時間とされる。東京大学などの研究チームの調査では小学6年生の平均睡眠時間は7.9時間。勉強や習い事、早起きの必要に迫られ、十分な睡眠時間を取れていないのが実態のようだ。