増える早起き小学生:朝6時までに3割が「オハヨウ」 共働き世帯の増加影響か
「小学校学習指導要領」で定められた1コマの授業時間は原則45分。小学校6年間で学ぶ授業は国語が最も多く1461コマ。続いて算数、体育、理科、社会の順に授業が多い。低学年は理科と社会が混じった「生活」を学ぶ。子どもたちが自分で問いを立て、調べる「総合的な学習の時間」や、生命を大切にする心や他人を思いやる心などを育む「道徳」もある。 文部科学省による2003年の国際比較では、小学5年生時点の授業時間が最も多いのはインド。イタリアや米国、香港が続き、日本は少ないグループに入っていた。ただその後、日本は国際競争力強化の観点などから見直しが進み、授業時間数が増えている。
深刻な課題もある。文科省の発表では、23年度に不登校だった小学生は過去最多の13万370人。11年連続で増え、10年前の5.3倍になった。いじめや周辺環境の問題、コロナ禍での生活リズムの乱れ、学校外での学びの容認などさまざまな要因が指摘されている。不登校になった後、民間のフリースクールに通う子もいて、自治体によっては支援も行われている。
<午後0時15分 給食>月4688円、無料の地域も
通常、午前中に4コマの授業を終えると給食だ。午後0時15分ごろが多い。小学校の99%で給食が出されている。準備は子どもが当番制で担当。各教室で教師と一緒に食べる。学校全体で同じメニューなのが普通で、弁当やカフェテリア方式は少ない。アレルギー対応が必要な場合は特定の食品を盛りつけず、家庭から持ち込んだ代替食などを食べることも認められるようになってきた。 給食費は2023年時点で1カ月平均4688円、1食あたり230円程度。無償化する自治体も増えている。人気メニューは、カレーライス、揚げパン、冷凍ミカンなど。地元や姉妹都市、海外などの特産品や名物料理を給食メニューに盛り込み、その土地の風土への理解を深める「食育」も盛んになっている。
22年の調査では、9割 以上の小学校で昼食後に15分ほどの掃除の時間がある。児童らが週4日以上学校内を清掃しているケースは85.7%。近年は週5日掃除をする学校が減り、週3~4日に絞る学校も増えている。 児童による校内の掃除は日本的な「文化」として知られていて、エジプトやシンガポール、英国の一部地域などで同様の取り組みがある。